第57話 歪な光明
コロンゾを倒してキャロを助ける。
そう決意したものの、奴らは手強かった。
「くそっ、やつらいつの間にあんなもん開発したんだよ!」
「誤算です。まさかあのような非道な事にまで手を染めていたとは」
かなり高い能力を秘めるクオンの援護があっても、太刀打ちできない。
しかも……。
「クリスタル・クラッド」
結界を維持するために犠牲となった人達の亡骸を利用して、魂のなくなった彼らの体を無理矢理動かし魔法を行使させているのだ。
その中にはアーシェの姿もあった
「どこまであいつらはっ! アーシェを、俺の友達を利用すれば気がすむんだよ!」
そして、その中にはキャロの姿もあった。
「ライトニング・コール」
「目を覚ませ! キャロ! ぐわぁぁぁっ!」
これじゃあ、手を出せるわけがない。
「生きている人間を意のままに操るのは中々骨がいる作業でしたが。アーシェ殿の力もキャロ殿の力も素晴らしい。これが英雄の力か」
「テメェ!」
「むやみに飛び出して行ってはいけません、ここは一度撤退すべきです」
「けど、キャロがあんな風にされて黙ってろっていうのかよ!」
クオンはそんな血気に逸る俺を怒鳴りつけた。
「だからこそです! 今あなたが倒れたら、誰が彼女を救うのですか!?」
キャロンを助けたいという思いはクオンも同じのはずだ。
彼女だって悔しいに違いない。
だから、彼女だけに我慢させるわけにはいかない。
「くそっ、必ず助ける。だから待っててくれ、キャロ!」
俺達はその場から逃げ出さざるをえなかった。




