第52話 行方不明
数日後。
俺たちの日常は予想もしえない方向へ向かった。
例の村への救援で、経験を積んだのは大きかった。
スズネ達は、いっきに力をつけていった。
俺たちの助けがなくても、平気なくらいに。
だから、大丈夫だと思っていた。
スズネ達は日常ではまだちょっと頼りなくはあるが、しっかりとした傭兵のはしくれだと思っていたから。
だから、マルガリータからその知らせを受けた時は信じられなかった。
行方不明。
以前俺達が切り離した大地の付近で任務についていたスズネ達が行方不明になったらしい。
戦闘の痕跡はなかった。
最後に見たのが、切断された大地の近くだった事から、漆黒の奈落の空間へ落ちていってしまったのではないかというらしい。
世界の底には虚無の空間が漂っている。
落ちていった人間が帰って来た試しはない。
でも、それでも俺達は信じられなくて、二人を探しに行く事にした。
現場を歩き回っていると、なぜかケイオスのメンバーの一人と出くわした。
不審に思って問い詰めると、奴は事の真相を白状した。
自分が行っていた罪がバレそうになったから、スズネ達を突き落としたのだという。
その瞬間崩れ落ちたキャロの顔は一生忘れられないだろう。
だから俺は、キャロの見ていない所で、そいつを……。




