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13、姉と弟

暑い。青い空、青い海、白い砂浜。なんて美しい光景だろう。

「めんそーれ!沖縄ー!!」

「姉さんそれいらっしゃいませだよ」

「めんそーれー!!沖縄!」

もういいや、さて。何で2人だけで沖縄に居るのかかと言うと姉さんが商店街のガラガラで特賞、沖縄旅行を当てたのが発端だ。

姉曰く、こういう系は当たりやすいんだ〜と言っているがそんな気軽に当たるものでも無いだろうに、普段ポンコツのせいかこういう時はちゃっかりしているのだ。

千咲は今回風邪でお留守番だ。婆ちゃんが来て面倒を見てくれているので心配は無いだろう。


「2人で出かけることはあっても、旅行なんて初めてだよね?」


「んーそうだねー、こんな可愛い子とお泊まりなんてたっくんたら本当ラッキーな子♪」


「はいはい、ラッキーラッキーっと」

話を軽くいなしホテルまでの道を確認する


「よし、あれ?姉さん?」

くそ、あのポンコツ姉貴どこ行った?ほんと直ぐいなくなるな。しかも旅行先で・・・近所のスーパーに来てる訳じゃ無いんだぞ。ったく」

俺の経験上姉さんはこの辺に・・・居た

「あ!たっくん!これ!シーサー!!買おうよ、ちーちゃんにお土産でさ」

何で今シーサー??着いたばかりで?普通帰りだろう?にしてもシーサーでか過ぎだしこんなの貰っても千咲も困るだろう。


「余計な事してないで行くよ」

駄々っ子を無理やり連れて行く親の様な感覚だ。この人よく大学生やってられるな、心底疑問である。


「見てたっくんこれ、太くて硬くて長ーい。凄いゴツゴツしててテカッてるよ~」

「ちょ、表現!!TPOしっかりして姉さん!」

公衆の面前でなんて事口走るんだこの人は!?


「ゴーヤの説明してるだけなんだけど・・・」

どう考えてもゴーヤの説明じゃねぇよ!!

着いて1時間経ってないのにもう疲れた・・・


この後散々姉に振り回されやっとの思いでホテルに着くことができた。

さてこれから予定していたダイビングに向かう訳だが・・・


「何で水着になってるのか?流石に早くない?」

「えー?小学校の時よく服の下に着てなかった?」

「うんあれ凄い楽だよね、考えた人凄いと思う。て、違うよ!何普通会話続けちゃってるんだよ!」

ノリ突っ込みも終え話を戻す。

「ま、いいやそういう事なら」

「ぶっちゃけこのまま出歩いても良いくらい」

「ぶっちゃけ過ぎ。露出魔と歩く趣味はないんで勘弁して」

「パレオ付いてるしスカートに見えないことも・・・?」


無いよ

早く服着て、と催促しやっとホテルから出る

姉さんと付き合ったら苦労するだろうな・・・しみじみ思う奏汰


「わあ!?みてたっくん海!綺麗!下まで透けてるよー!」

「興奮し過ぎて言葉が乏しくなってるよ姉さん」


物凄い勢いでダイビングショップに向かっていく姉さん、それに対してゆっくり歩いていく俺

「さっ、たっくん。支払いを」

「はい?」

「店員さん待ってるから早く」

「まさかお金ないの?」

「昨日お酒買いあさっちゃって財布に何も入ってない!!」

「・・・、何であんな買ったんだよ!!キャリーケースの半分が酒ってありえないよね!つか自信満々で言う事じゃない!」


「まぁまぁ、彼氏さん落ち着いて、ね?」

「やーん、やっぱベストカップルに見えます?」

誰がカップルだ!しょうがないので支払いを済ませ一時間ほどの軽い講習を受ける


講習を受けたといっても素人なので離れないようにインストラクターの人とロープを繋げいざ海へ

ザッパーンと心地いい音とともに海にダイブする。無事呼吸できていることを確認し目の前を見るとそこには見たことも無い景色が飛び込んでくる。

澄んだ海はどこまでも遠くを見ることが出来、下には淡い赤のサンゴ礁、上からは太陽の光が降り注ぎ海の中全体が輝いて見える。まるで宝石だ。

すごいな・・・人間感動すると表現が上手くできなく簡単な感想しか出てこないもんだな

姉さんを見ると、とても絵になった。この宝石の海の中でも一際綺麗に見えた

気付くと水中カメラで姉を撮っていた、おもわず姉に見とれていた。それほどまでにこの空間の中で姉より綺麗な物は存在しないだろう、それほど綺麗だった。


インストラクターのハンドシグナルに従い奥に進み様々な海の生き物を見た

姉が捕まえてきたナマコから水が飛び出したり、カクレクマノミの家族

そして貴重なウミガメの親子を発見したりと最高だった

この旅行に連れてきてくれた姉には感謝しないとな・・・


船に戻り地上まで戻ると少し夕暮れが進んでいて振り向くと水が髪から滴り夕暮れで体がキラキラした姉がいる。

なんかエロいっ。ドキッとしてつい顔を背けてしまった

あれ俺なんで姉さんにこんなどきどきしてるんだ・・・まさか、実の姉だぞ?ないない

ありえないと心の中でそんな考えを必死に消そうとする


ダイビングショップをでて夕食を済ませた時には既に外は日が落ちていた

「う~耳が~」

上手く水抜きができなかったらしく耳に違和感が残っている姉が話しかけてくる

「たっくんさっき海で私のこと撮ってたでしょ?」

「ばれてたんだ?」

「まぁ写真には敏感だからさ」

「あぁ姉さん学校で凄い写真撮られてたもんね」

「あんまり好きじゃなかったけどね~」

「そうだったんだ、外では目立つの好きだと思ってたから意外かな」

「まったっくんになら何枚でも撮られてもいいけどね」

そういいながら俺の前に立ち下から顔を上目遣いで覗いてくる

「っ!?ちょっと、それ反則じゃないですかね?」

「?」

「分かって無いならいいや、姉さんはさ何でそんな俺のこと好きなわけ?兄弟として好きだとしてもこれは異常じゃない?」


「うーん、何でも言うこと聞いてくれるところ」

「それただの下僕なんですけど?」


「冗談だよ。文句言いながらも結局はやってくれるとこ、困ってる時必ず助けてくれるとこ、一番はこの歳になっても変わらず接してくれるところかな」


「変わらず接することがそんなにうれしいの?」


「うれしいよ、だって友達の兄弟とか話聞くと酷いよ?たっくん位の歳になると全然話しかけてくれなくなるみたいだし」


「人によると思うんだけどねぇ」

「まぁたっくんがその内の1人って訳だからお姉ちゃんとしてはうれしいわけ」

好きになった理由は違うんだけどね。梓はそれを言葉に出さず心にしまいこむ

分かってる。兄弟同士でなんて世間から見たら気持ち悪いだけだし、なにより本当に好きなら迷惑かけないことが一番だもんね

「よし早く戻ろう!明日も行くところはたくさんあるよー」

「ちょ、待ってよ姉さん」


ホテルに戻り寝る準備に入る

消すよと一声かけ明かりを消し眠りに着く。何時間経ったかな?中々寝付けないので古典的な羊を数えていると後ろから音がししばらくして布団に姉が入ってきた

?姉さん?いつものいたずらか?千咲も居ないし1人だから楽だけどさ


「ねぇ奏汰」

「ん、何?」

急にたっくんでは無く奏汰呼びをされ戸惑う

「私のこと好き?」

「?そりゃ好きだよ。当然じゃないか」

「じゃあ、1人の女の子としては?」

「ちょっとなんだよさっきから、新手のいたずら?俺の反応見て楽しんだりしてるわけでしょ?」

そう言い後ろを振り向くとすぐ後ろには服がはだけて、月夜で影ができ良く見えない姉の顔があった

「姉さん?」

「どうなの奏汰私の事好き?」

答えれない、答えられるわけが無い。実の姉弟だ、ライクであってもラブでは決して無い

「姉さ・・・!?」

泣いている、姉さんが泣いている所なんて今まで見たことが無い

「何で?」

「え?」

「何で私と奏汰は姉弟なの?なんで好きになっちゃいけないの?弟を好きになる事のどこが悪いことなの?」

「・・・」

「友達は皆変だ、おかしい事だって言うし好きになった人がたまたま弟だったてだけでなんで諦めなきゃならないの?これまではいたずらって程度で済ませてきた、我慢してきた、千咲はまだ中学生だから妹だからで誤魔化せるかもしれない。でも私は・・・せっかく諦めようって決心してさっきも心に決めたばかりだけどやっぱり無理だよ・・・


姉さんは必死に耐えてたんだ、世間の目を、俺に迷惑がかからないように。気付かなかった、いや気付こうとしていなかったんだ

「奏汰、私を抱いて」

「姉さんそれは!」

「わかってる!変なこと言ってるってわかってる、でも今日だけ、今日だけお姉ちゃんじゃなくて1人の女としてみて欲しいの」

俺の背中に手を回し胸に顔をうずめてくる、勇気を出して言ったことが伝わってくる腕は震えていていつもの姉さんじゃないみたいだ。俺も最近諦めなければならない状況を経験をしているから痛いほど姉さんの気持ちは分かる。でも、それでも俺は・・・


姉さんの肩に手を置くと肩がびくっと動くそして体を離す

「姉さん俺は姉さんが好きだよ。でもそれは姉弟としてだ、姉さんの気持ちは分かる俺も経験してるから。

でも姉弟でこんなことは駄目なんだここで姉さんを受け入れたとしても同情にしかならない。

だからこんな事はしたくない大好きだからこそ」


「・・・はぁやっぱ初恋は実らないって本当なんだな・・・はっきり言ってくれてスッキリしたありがとう奏汰。最後にお願い一つだけいい?」

「・・・うん」


「このまま抱き締めて、それで終わりにする」

「分かった」

ゆっくりと姉さんの背中に腕を回しゆっくり抱き寄せる


「ふふ、奏汰の匂いがする」

俺には姉さんにこんな事くらいしかしてあげる事が出来ない。良かったんだこれで、俺は間違った選択はしていない、何より姉さんの為にも

「お休み姉さん」

そのまま同じベットで眠りにつく


翌朝姉さんの声で目覚める

「今日も天気が良いよたっくん!早く朝食に行こう」

昨日の晩の事がなかった様にいつも通りの姉さん、正直ほっとしている

「たっくん」

不意に呼ばれ上を向くと俺の口と姉さんの口が合わさる

柔らかくて気持ちいい感触が伝わってくる


「ふふん、これくらいはしとかないとね♪」

いつもの悪戯っ子の様な顔で微笑む姉さん、これを機にこれからの俺への悪戯が一層酷くなっていったのだった


残りの日数観光をたっぷりと堪能し飛行機で帰宅する

「あっ!?」

「何事?」

「シーサー買うの忘れた!」

「シーサーはもういいよ!!」


こうして姉さんとの旅行は終わり、何となくだけど今までで1番スッキリした顔の姉さんが居た

「今度はちーちゃんとも行こうね」

「うん、また来よう」

この旅行をきっかけに俺はある事を決心した

おはこんばんにちは。

大分悩んだ結果こういう結果にしました。これからも梓を話しに絡ませて行きたいと思います。

ではよしなに

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