チートスキル?
だらららららららららら・・・・
ッダン!!
> スキル:不老
「不老!」
佐藤は思わず叫んだ。
「不老じゃ。歳を取らぬ。病にも強い。寿命による死はない」
「めちゃくちゃすごい!」
佐藤は感動した。
けどあれ・・・
「魅了は・・・」
「まぁ・・その・・・危なそうじゃし・・・」
「おい・・・」
「それにわしのことずっと魔女って思ってるし・・」
「それはそう・・・だって格好が魔女ですし・・」
いやでもあれだ
不老。
永遠の若さ。
つまり、ずっと三十歳のまま。
……三十歳のまま?
「女神?様!18歳!せめて22くらいには!」
「ならんよ?」
「即答」
「サービス対象外じゃ、女神の後に?ついとるしの」
「不老なのに初期設定が三十歳なの、ちょっと渋すぎません?」
「落ち着きのある年齢とも言える」
「言い方!」
とはいえ、不老は強い。
異世界で長く生きられる。
時間をかけて魔法を覚え、剣を学び、財を築き、いつかは英雄に――
そうか!英雄になればモテる!
魅了なんてなくても異世界=ハーレムだろ!
その時だった。
佐藤はふと、浮かんでいる文字の横に何かがあることに気づいた。
「ん?」
**不老**の文字の右下。
そこに、砂粒よりも小さい何かが書いてある。
佐藤は目を凝らした。
「神様、これ……何か書いてません?」
「気のせいじゃ」
「いや、書いてますよね?」
「錯覚じゃ」
「神様、目を逸らさないでください」
佐藤はさらに目を細めた。
視力検査の最後の一文字を見るように、必死で読み取る。
そして、そこに書かれていた言葉を理解した瞬間、佐藤の表情は凍りついた。
> **スキル:不老**
> ※非モテ・人属
「なんですかこれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」
白い空間に佐藤の悲鳴が響き渡った。
女神様は露骨に口笛を吹いた。
「ひゅ~ひゅひゅ~ひゅ~ 」
ただし音は出ていない。
「女神?様!?」
「いやあ、最近のスキルは利用規約が細かくての」
「利用規約!?」
「大事なことは小さく書くものじゃ」
「悪徳契約書の発想!」
佐藤は浮かぶ文字を指差した。
「非モテって何ですか!? スキルに付属する状態異常みたいに書かれてますけど!」
「そのままの意味じゃ!」
「元の世界からですけど!?」
「なれてるじゃろ?」
「なれてるって・・・!」
神様は困ったように頬をかいた。
「まぁ、不老は強力なスキルじゃからな。バランス調整が必要なのじゃ」
「なるほど!?」
「不老でハーレムは危険じゃろう」
「危険かどうか、まず一回経験してから判断したかった!」
佐藤は膝から崩れ落ちた。
永遠の命。
尽きぬ時間。
しかし非モテ。
それはつまり、永遠にモテない可能性を秘めた究極の呪いではないか。
「しかも、人属って何です?」
「人属は人属じゃ」
「モテないのが?」
「そうじゃ」
「じゃあエルフとか獣人とか魔族とかには?」
「普通にモテないじゃろすべて人属じゃからな」
「異世界の楽しみ半分消えた!」
佐藤は頭を抱えた。
美しいエルフの姫。
猫耳の獣人少女。
魔族の妖艶な女幹部。
「いや待てよ……」
佐藤は顔を上げた。
「英雄!英雄になれば!」
女神様は優しい顔をした。
とても優しい顔だった。
「佐藤よ」
「はい?」
「非モテw」
「おぉい!」
「永遠に童貞wプププww」
「こ・・・このばb・・・」
ばちこぉぉぉぉぉぉぉぉん!!




