パトロール
「センカと組むの、割と新鮮だな。」
「それ、すごく思う。」
ツツイコウスケとウエキセンカは、地球から火星にかけての宙域のパトロール中だった。初夏のいい季節だったが、宇宙に季節はない。パトロールも年中無休だ。
「そういえばさ、コウスケは知らないよね。」
「何を?」
「謎の通信の話。」
「何それ。」
コウスケはスペースデブリのちょっと大きめのを注意深く観察しながら言った。
「戦場でぶっ飛ばされてからアルテミスケノンに向かう途中、結構フラフラで意識もやばくて、そのとき、急に変な通信が入ったの。」
「へー、幻覚?」
「全然言葉が分からなくて、でも救難信号ぽかったんだよね。なんとなく。」
「で?」
「幻覚だと思ってたけど、幻覚じゃなかったの!」
「どういうこと?」
「4人とも全員聞いてたし、レコードにきちんと記録されていた。」
「すげえな。」
「で、リンカに頼んで解析してもらったんだけど、ぜーんぜんわからなかったの。ただ、一部にメカの使っていた言葉……ただの信号か。それとよく似た部分があって、不思議だなーって話。」
「確かに不思議だなー。」
コウスケは棒読みで返した。
ピピーッ。
何か通信が入った。
「こちらハルモニアシティ通信センター。保安航空隊の方ですか?」
「はい、こちら国連宇宙機構戦略部および保安航空隊のウエキです。」
「ちょうどよかった……。実は火星のダイマス団長からなんです。不審な飛行物体が火星に墜落してきたそうで……なんでもメカに似ているらしいんです。」
「了解です。場所は?」
センカとコウスケは目配せすると、機体を火星に傾けた。




