第23話:藤と春と秋雨の下準備
お久しぶりです。どうぞ!
ここは笹の葉海岸、その砂浜である。
近くには駐車場、コンビニ、交番などもあり、治安も良い。「夏」になれば大勢の地元民や観光客が集まる観光スポットでもある。
「まさか5月(初旬)に海に行くことになるとは…」
僕は愚痴をこぼす。
「オイ藤っ!まだ火ぃつけてないのか!日が暮れるぞ!」
秋雨の怒号が聞こえるが…
「はいはい…」
と、僕は適当に答える。
「秋雨、この企画は封印したはずだ、なんでまた…?」
僕は疑問に思っている事をきいた。
「いーじゃん!楽しーよバーベキュー☆」
と言いながら野菜を切っている春。
「だな!俺はこの企画はかなり好きだ!騒げるしな!」
おもいっきりサムズアップする秋雨。
「しかし、僕は紅葉がこれをやるとは思ってなかったんだよ」
新聞紙に火をつけながら言った。
「まぁ確かに…封印するって言ったのも紅葉だしな。」
首を傾げる秋雨。
「アイツなに考えてんだろ〜な?…今回ばかりはわからん!!」
ビシッと迷いを断ち切る秋雨、ほう、なんかちょっとかっこいい…
「だから楽しもう!騒ごう!海だぁ!ヒャッホーイ!!」
…所詮はバカか。
「というか騒いでないで手伝えよ秋雨。」
実はコイツはさっきから何もしていなかったのだ。
「雑用は下っ端の役目だろ?俺、生徒会副会長!お前らが真面目に仕事してるかみてるんだよ」
「こんなときばっかり権威を振りかざすなよ、まったく…って、あ…。」
そんなこと言っている間に火が消えた。畜生、さっきから何度もやってるのにまったく火がつかない。
「ほら藤ッ!手を休めるな!」
「秋雨、お前がつけてみろ…」
世の中のお父さんがどれだけ苦労しているかをだな…
「でっきた〜!下準備完了したよ〜☆」
「オゥ!さすが春!藤と違って手際が良ぃ…ぜ?」
「…」
「…」
…絶句。
目の前に有り得ない量の肉と野菜が刺さった串が並べてあった。
「秋雨…あれ20人前はあるよ?」
「オイッ!誰があんなに食うんだっ!?材料買ってきたの誰だよ!!」
「…材料は杏と胡桃が買ってきたはず…」
「アイツらどこいった!?」
「チャネリングしにいくって言ってたよ〜?」
チャネリングとは神、未来人、または宇宙人とコンタクトをとろうとする行為である。
「…逃げたな」
と秋雨、
「…チャネリングもたぶん本気だと思うよ、あの二人なら。」
間違いない、僕はそう思った。
「ハッハッハ!大丈夫だよ藤ちゃん!こんな量なんてみんなで食べればすぐ無くなるよ☆」
「確かに春の腹には入るだろうけど…また胸に栄養が行かずに腹に脂肪がついて…」
目の前いる春から殺気が…。
「太…る…ぞ?」
ああ…言い切っちゃった。と秋雨が呟いた。
「藤ちゃーん…」
春のシャキ〜ンと目が光る。
「…じゃ僕紅葉達を呼んでくるから!」
ダッ!とビーチフラッグばりの砂浜ダッシュをしてその場から逃げた!
「コラ待てぇぇ〜!藤ちゃぁぁぁぁん!!!」
「ギャー来るなぁぁぁぁぁ!!」
「ヒド〜イ!!彼女に来るななんてぇぇぇ!!」
そりゃあ逃げるさ!春の手には30センチはあるだろうバーベキュー用の串が握られているのだから…
疾風のように共に消える2人。
「オ〜イ、藤〜、春〜。まだ火ついてないぞ〜?オオ〜イ?」
「…。」
「結局俺かよ…。」
波を起こす風が吹くばかりだった。
まぁ世の中のお父さん達の気持ちはわかるだろ?
本日うるう年、2月29日です!
すごい記念ですね〜。
ちなみにこの話に出てくる杏と胡桃は生徒会役員です。出てきてはチャネリングしに消えていく(笑)
時々出てきます☆
ではまた次話もよろしくお願いします!




