第19話:藤と春と秋雨と偽物の春、到来
どうも圭月です。
打って変わって素早い更新です。では早速お楽しみください。
GWも終わり、普通の学生生活の復活、僕にとってこれほどヒマなものはない。だって卒業単位ほとんどとってあるから授業なんて受けなくていいのだから。
それでも受けているのは学生は授業を受けるべきだという生徒指導の先生のせいだ。むしろ生徒指導の先生に目を付けられる原因を作った春のせいだ。
今日の授業は牧の原台地はお茶の産地…とか言っている。
はっきり言ってヒマだ。
時々見回りに来るので受けるフリをしなければならないし。
そんな風に午前中の授業終了。
と同時に…
「春ちゃーん!ご飯食べようぜ〜!」
「ダメ〜!春ちゃんは私と一緒に食べるの!!」
「…2人ともなにしてんの?」
キモい秋雨と息を切らしている春。春は一階下の3ーE、秋雨は隣の3ーBがメインの教室となっている、ちなみに僕は3ーAだ。基本的には昼食は学食だが昼休みは全クラス解放状態なのでどこでたべてもいいのだ。
春と秋雨が同時に来たってことは春のクラスが早く終わったのか、それか授業がなかったか、サボったかだ。
まぁあれだけ春が息切れしてるってことは終わってダッシュしてきたのだろう、ご苦労様だ。
「藤!春なんかほっといて俺と友情を深めようぜ!むしろBL!?」
…。
「いや〜藤ちゃ〜ん!BL路線なんて☆私という彼女がいるのに…ひどーい!!」
……。
「おい!藤は俺と春どっちを選ぶんだ!?もちろん俺だよな!?」
「そんなことないもん!?もちろん私よね!今日のためにお弁当作ってきたんだから!!」
………。
「いや、うるさいお前ら。」
極寒の風が吹き荒ぶ。
「俺の一時の安らぎを邪魔するな。」
春…マズいぞ、あれはブラック藤だ(アイコンタクト0.5秒)
うん…どうしよう、かなりキレてるわ、たぶん秋雨が死ぬだけだと思うからこのままゴリ押しでいいんじゃない?(アイコンタクト0.5秒)
いやいやいや、どうだろう?前提に死ぬってあるのにゴリ押しするなんてただの自殺志願者じゃん!?(アイコンタクト0.5秒)
私と藤ちゃんの邪魔する秋雨なら死んでも別に…むしろ歓迎☆(アイコンタクト0.5秒)
ただからかうだけのために死にたくね〜な!ここは大人しく撤退だ!(アイコンタクト0.5秒)
からかったの!?後で覚えてなさい!秋雨が撤退なら私が突撃よ!(アイコンタクト0.3秒)
バカっ死ぬ気か!?(アイコンタクト0.3秒)
命短し恋せよ乙女よ!(アイコンタクト0.2秒)
「藤ちゃ…アレ?…藤ちゃん…?藤ちゃんは?」
近くで座ってご飯食べてるクラスメイトに聞いてみる。
「今反対のdoorから出てきましたよ。」妙に発音の良いドアだぁ…。
「って出てったぁ!?」
「yes!君達が見つめ合ってる間に。」
哀愁の風が吹いた。
「ふっふっふっ…藤ちゃんのバカぁぁ〜!!!」
そして春の絶叫がクラス中に響いた。
「まったく…信じられない。」
結局、僕は屋上に逃げ込むという結果になり、僕の昼食は缶コーヒーとパックジュースでお馴染みのブリックのイチゴ・オレとなった。
たぶん秋雨は学食で何事もなかったのように日替わり定食を食っているに違いない。迷惑なやつだ。明らかにワザとだったし。
イチゴ・オレを飲んで辺りを見回す。1年生と思われる女子集団が仲良くご飯を食べていた。ハァ…ほのぼのとしていいなぁ。
「これで間違いなくクラス全員が春と付き合ってるって知ったしな〜、ハァどうしよう…」
とりあえず今日は帰ろう、このまま教室にもどっても質問責めに会うのは間違いないし。
「ちょっと今なんて?」
急に後ろから声が聞こえてきた。
「へ…って、は、春!?いつの間に!?」
気配を消して近付いたのか!?いやでもなんかさっきの春と違う?髪の色が…ってか制服のリボンが赤だ。3年なら青いリボンのはず……なるほど。
「あの1年集団に紛れ込んで気配を消していたなんてやるな春!流石に気がつかなかったよ。」
「何言ってんの?頭おかしいんじゃない?スズムシ?」
ピシッと石化した。なんかこの毒性の強い言葉は?
「春…お前、いつからそんな言葉遣いに…足りないのは身長と胸だけにしとかないと…」
ふと気付く。
…。
……。
………。
「バカな!春に胸がある!!?少しだけど…。どんなに食べたって胸にだけはつかなかったのに!!まさかお前偽物か!いや…恥ずかしいからってそんなパット入れたって俺にはわかるぞ!やめとけ寂しくなるだけだぞ!!」
あまりに動揺して胸ばかり直視していたらしく偽春の顔が真っ赤になっていた。
「このド変態!いつもお姉ちゃんをそんな風に視姦してるのね!許せない!!」
いや…視姦って。
……お姉ちゃん?
「あっ見つけた!藤ちゃん!!お弁当の恨み!…って冬奈、なにしてんの?」
「へ…春が2人?」
「あれ?知らなかった?妹の冬奈。今度ウチの1年生になったのよ。」
「冬…奈…、春じゃないの…か?」
「よく似てるって言われるけどね。藤ちゃん会ったことなかったんだね〜?」
「ハハハハハ…。」
…おいおい。
「妹の柳川 冬奈です。よろしく…ド変態スズムシ。」
その毒舌な言葉に春と僕…そして一緒にご飯を食べていた1年集団が凍り付いた。
つーか、ほぼ見ず知らずの人…ってか彼女の妹にエラい発言してしまった…。
今日も空は青かった…。
1日かけて書きました。
また当分書けそうにないのです。
また気長に待っててください。次は幕間になります。
では圭月でした。




