↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
月のhalo(ヘイロー)〜兄ちゃんが闇堕ちしたので月の輪から勢いつけてブッとばす〜  作者: 諷吟


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
19/45

激おこぷんぷん丸

指示が通ってからのギアの反応は迅速だった。

ありえない角度に身体を折り曲げる。

獣の様に四つ足に構えるもの、形状記憶合金の様に爪を尖らすもの、絶えず頭を振り、周囲を執拗にチェックするもの。

その動作を終える事なく、地を這う虫の様にカサカサと移動をはじめた。


街の入り口に佇んでいる二つの機体、スサノヲ、アマテラスはエネルギー源を失ったかの様に沈黙を続けている。

500体全部で一つの生き物。

黒い流動体となって、洪水の様に二機の荒神に迫っていく。


しかし、闇の洪水が二機の荒神を飲み込む、その瞬間。


起動を意味する緑色の光がスサノヲの目に宿った。


『あーしモテすぎなんだけど!!』


スサノヲの火器の収納口全てがガチャンと小気味よく開く。


『でも!碌に話もせず襲いかかってくるチャラ男はお・こ・と・わ・り!!いくよ、スサノヲ!!

怒りを全弾解放、一斉掃射!!

ムカチャッカ・ファイヤあああああああ!!』


挿絵(By みてみん)


埃とも臓腑とも硝煙とももうすぐお別れ。

実験場に戻ったら風呂に入って、ご飯食べて、皆んなと笑って。

そんなささやかな希望を奪われ、石凝尊は怒っていた。

ただ怒っている訳ではない。


激おこである。


「ああああああああ!!」


危険を示唆する赤い警告灯があちこちで点滅を始める。

強化ガラスにピキピキとヒビが入っていく。


『ミコト!!落ち着いて!!』


五体同期の並列使用により進化したドール、ディディが横入りをするように尊の顔面付近を飛び回る。


網膜ディスプレイに次々と浮かび上がる警告文,WARNING,CAUTION,DANGER.全てをガン無視して尊はありったけの弾薬と機体のエネルギーを吐き出し尽くす。


『リミッターが作動してない!?出力200%ですって!?データで見た想定基準の四倍!とても耐えられません!』


「ヨイッチのドール、心配しすぎっしょ、あーしのバイブス、まだこんなもんじゃねーしっ!!」


『更に出力上昇!?330%!!』


「あーーー!そうは言ったけどキャパいキャパいキャパい、ムリムリムリ、マジ召されそうなんだけどおおおお!!」


波動砲の様に閃光エネルギーが谷口を貫いた。

夜の闇を振り払い、一瞬だけ朝と見間違えるほど鮮烈で強力な閃光。

全てを融解させるエネルギー砲を追尾してくる実弾、誘導ミサイル。


闇の流動体を押し返す光と熱とギャル魂。


合理思考型統括AIマザーにして、「要塞クラス」と言わしめたその実力は、怒りを力に変えるには十二分すぎた。


閃光。轟音。爆発音。金属が擦れる音。金属が溶ける音。這いずる音。抉れた地面。焼き払われたギア。


一撃200体。


それが石凝 尊を怒らせた代償だった。


だが怒りは諸刃の剣。

スサノヲの機体は自身の破壊力に耐えれず、装甲は溶けかけ、ヒビ割れ、警告文は止まない。


網膜ディスプレイの中で宵一のドールが何か喋っているが、耳鳴りは治らず視界も定まらない。


「なぁに?ヨイッチのドール」


「ーーーなさいミコト!」


聴き取れない。


「ーーちなさいミコト!」


だんだんと視界が定まる。意識をはっきりしてきた。そうだ、撤退戦・・。


「立ちなさいミコト!!」


今度は聴き取れた。


『ヨイチが待ってる!あの崖向こうの丘で!!』

お読みいただきありがとうございます! 


脳内の妄想をこうして文字にするのは大変ですが、皆様に楽しんでいただけるのが何よりの原動力です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。