↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
34/40

第33話 毒耐性の検証

昨日、ポイズンフロッグの肉を食べた結果【毒耐性】という新しい特性を手に入れた。


これまで〖検索〗で植物を調べるたびに、何度かこんな表示を見たことを思い出す。


――《食用不可》


――《毒性あり》


――《摂取すると中毒症状を引き起こす》


「……植物にも毒があるんだよね」


今までは、毒があると分かった時点で全部避けていたが、【毒耐性】がある今なら食べられるかもしれない。


もちろん、いきなり大量に食べるつもりはない。


「試してみよう」


葵は森へ向かった。


⸻


しばらく歩くと、見覚えのあるキノコを見つけた。


赤い傘に白い斑点。


以前〖検索〗したことがある。


――《レッドポイズンマッシュ》


強い毒性を持つキノコ。


食用不可。


葵はキノコを少しだけ採取した。


〖検索〗


――毒性:有


――少量摂取時:吐き気、軽度のめまい。


火を通してから、ほんの少しだけ口に入れる。


「……」


味は苦い。


「うっ……苦っ」


でも。


しばらく待っても――


「……何ともない?」


吐き気もない。


めまいもない。


「食べられる……!」


思わず目を輝かせる。


今まで毒のせいで食べられなかったものが、食べられる。


これは大きい。


食料の選択肢が一気に増える。


「他にも探してみよう」


⸻


少し歩くと、今度は木に紫色の実がなっていた。


〖検索〗。


――《ヴェノムベリー》


毒性を持つ木の実。


食用不可。


大量に摂取すると神経系に異常を起こす。


「これも毒……」


一粒だけ採取し、口に入れる。


「……甘い」


意外だった。


ほんのり甘く、後味に少し苦みがある。


「これも大丈夫」


毒による症状は出ない。


さらに探してみる。


今度は地面に生えている草。


「これは……薬草?」


〖検索〗。


――《ナイトリーフ》


毒性を持つ薬草。


食用不可。


ただし、微量の毒成分には鎮痛作用がある。


「毒があるけど薬にもなるんだ」


葵は少量を採取する。


「これも食べられるかな?」


ほんの少しだけ口に入れる。


「……うん」


やっぱり大丈夫。


「【毒耐性】、便利すぎる……」


今までなら捨てていたものまで、食料や素材として利用できる。


「これはかなり大きいな」


葵は次々と採取していく。


ふと、どこまでなら耐えられるのか気になった葵は、周囲を探す。


すると。


黒い斑点の入った赤いキノコを見つけた。


〖検索〗。


――《デッドリーマッシュ》


極めて強い毒性を持つ。


少量でも強い中毒症状を引き起こす。


葵は思わずキノコから距離を取る。


ここまで書かれていたら、さすがに怖い。


でも。


「……どれくらい違うんだろう」


〖検索〗


――現在の毒耐性では、対象の毒性を無効化できません。


「……やっぱり」


「今のレベルの【毒耐性】では、強い毒には効果が無いんだ」


葵はデッドリーマッシュを〖保存〗する。


食べるためじゃない。


毒そのものも、素材として何かに利用できるかもしれない。


葵は立ち上がる。


もっと強い毒耐性が欲しいなら、もっと強い毒を持つ魔物を食べる必要がある。


そう考えたところで、私は首を横に振った。


「……いや、今はいいや」


自分から猛毒を探しに行くなんて、さすがに危険すぎる。


まずは今の力を活かすこと。


それが一番だ。


葵は毒キノコや毒草、木の実を〖保存〗しながら家へ戻った。


「……食べられるもの、増えたなぁ」


そう呟きながら、葵は家へ戻る。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。