表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
犬が転生したら飼い主と同級生になった件  作者: さく
第四章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

27/43

1

 夏も本格的になってくるころ、とうとう夏休みが始まった。夏休みといっても夏課外があるため、学校に行かなければいけないのだが。もはや夏休みなんて名前だけだろうと、生徒たちはぼやいている。


 夏休み初日、夏澄も渋々ながら登校した。前に行っていた学校では夏課外なんてなかったのに……と納得いかない面持ちである。

 

 夏澄はぼーっとしながら授業が始まるのを待っていた。ちらりと横目に楪を見つめながら。


 結局、楪とは上手く話せていない。話しかけようと思っても猫のように逃げてしまうし、強引に一緒に行動してみてもろくに会話できない。嫌われてしまったのかな……と気分は曇り空だ。


 がっくりとしていると、ふわ、と甘い匂いがした。女子がつけているコロンの匂いだ。夏澄がパッと顔をあげれば、男女のグループが夏澄を取り囲むように立っている。



「夏澄! 夏祭りいかない? みんなで!」


「夏祭り……?」



 女子の一人がスマートフォンで夏祭りの画像を見せてくれた。もうひとりの女子が、「いこーよいこーよ」とぐずるように夏澄に言ってくる。


 ……夏祭りか。


 楽しそうだとは思うが、どうにも気分が乗らない。楪のことで頭がいっぱいな今、夏祭りを本気で楽しめる気がしなかったのだ。


 うーん、と夏澄が悩んでいると、こそっと女子が夏澄に耳打ちしてくる。



「私たちで深見くんを誘うからさ」


「えっ!?」



 思わず、夏澄が大声をあげてしまう。



「喧嘩しているんでしょ? 仲直りしようよ」


「えっ、えっ?」



「仲直り大作戦!」といいながら、彼らは笑う。


 喧嘩をしているわけではないが、明らかに仲違いをしている夏澄と楪。ほかの生徒も気になっていたようだ。夏澄があまりにも気落ちしているため、気を利かせてくれたようである。



「行く……夏祭り行く。がんばって仲直りするよ、ありがとう」



 ぎゅ、と女子の手を握れば、彼女がかあっと顔を赤らめた。


「決まりだね!」と笑う彼らに、夏澄が笑いかける。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ