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犬が転生したら飼い主と同級生になった件  作者: さく
第二章

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14/40

3

 放課後がやってきて、帰路につく。


 この時間の電車は空いていて、ゆっくりと椅子に座ることができる。楪は少し疲れた様子で、ふう、と息をつきながら椅子に座っていた。その楪の様子がちょっと色っぽいな――とちらりと頭のなかで思って、夏澄はブンブンと頭をふる。


 なんだか、おかしい。


 楪のことを「番になりたい」と一瞬だけでも思ってしまった、あのときから、楪のことで頭がいっぱいだ。楪も夏澄もオスなのに、番になりたいって何故思ってしまっているのだろう。楪はご主人さまなのに。



「……!」



 やけに楪が静かだなと思ったら、いや、いつも静かなのだが、うとうとと船を漕いでいた。今日もずっと勉強をしたり本を読んだりしていたので、眠くなってしまったらしい。夏澄は彼の寝顔が可愛いな、と思って、こっそりと笑う。


 しばらく電車に揺られていると、と、と肩に重力を感じた。ハッとして夏澄が肩に視線をやれば、楪が頭を乗せているではないか!



「――ッ! ……! ……!」



 ぱ、と夏澄は自らの口を両手で塞いだ。声が出そうになったのだ。感動で。


 ふらふらとしながら夏澄に頭を乗せている楪は、それはそれは愛らしかった。いつもツンとすまし顔をしている彼が、気がゆるんでいるような顔でおねむになっている姿。可愛くないはずがない。


 夏澄はそっとスマートフォンをとりだす。そして、手をプルプルとさせながら伸ばして、インカメラで写真を撮る。


 撮れた写真を見て、夏澄はぱーっと顔を輝かせた。楪が自分の肩に頭を乗せて寝ている顔。この写真は家宝になる……と嬉しくなった。



「んん……」


「アッ! 楪ッ! おはよ! もうすぐ着くよ!」



 夏澄が微振動を送ったからだろうか、楪が目を覚ます。


 楪はニッコニコ顔の夏澄を怪訝な眼差しで見てきたが、写真を撮られたことは気付いていないようだった。


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