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北方での悲劇

 俺はすぐにユリハを呼んだ。


 悪かったな、今から北方戦線に決着をつけようと、そうだけ言った。


 ユリハにはしばかれてしまった自己中だと。まあ否定はできないが。


 身支度が終わると俺は北方へ歩みを進めた。


 道中のアズラ族ははっきり言って敵ではない。ユリハも腕利きの暗殺者だったしな。


 つくのは3日後くらいになるだろう。


 ウェンは元気だろうか。


 

 俺達が北方についたときなんで来たんだと思った。


 それは


 「旦那。待ってましたよ。」


 ボロボロのウェンが戦を終わらせていたからだ。


 「ウェン!どうしてここに!」


 聞きたいことは多々ある。どうやって勝ったのか。どうやって早く来たのか。


 だが一番はこれだ。労わなくて済まない。


 「旦那。結構きついっすわ。後で話すんで一回休んでもいいっすか?」


 そうだウェンは今までにないほどぼろぼろになっている。


 そういったウェンは崩れた。ユリハがウェンをキャッチする。


 だがウェンは冷えていた。


 ウェンはいつも熱い男だった。物理的にも精神的にも。


 気力だけで立っていたに違いない。つまりウェンの命の炎はずっと前に消えていたんだ。


 なんでいつもこうなるんだ。やり直せといいながらも神は俺にずっと地獄を見せてきやがる。


 やってきたことの報いならもう満たされただろう。


 急すぎる。なにが起きたのか俺は理解できていなかった。


 いや違う。


 これも俺のやったことの結果だ。


 俺はいつも失敗する。


 絶望していたその時だった。


 「旦那。らしくないっすね。まだしんでやせん。でも寒いんで魔法かけてください。」


 ウェンは血を吐きながらこういった。


 俺を信じてくれた大切な身内だ。絶対に殺させはしない。


 俺は回復魔法を使った。

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