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追放された魔王の娘の下剋上  作者: ルナねこ族
第三章  ライリー編
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43話  ホムンクルス

今回話の中で言われている『レスター家』がライリーの家です。



「…それじゃあ、ゴマちゃんは助からないの?」



いつものお嬢様言葉をつけるのも忘れて、リリは震える声で小さく疑問を呟く。


絶望し、顔を真っ青にしたリリにライリーが助言をした。



「いや、『器との相性が悪ければ』…そこの白蛇はそう言ってただろ?なら、相性を確かめた上で魂の交換をすればいいんじゃないか?」


「そ、そうですわね!ならそれを試して…」


「いや…相性だけあっているのではダメなのだ。」



せっかく一筋の救いの言葉がかかったにもかかわらず、その当事者であるゴマちゃん本人がライリーの発言に否定を示した。



「器との相性が合っていても、場合によっては術を使った者…つまり、他の体に魂を移そうとしている本人の魂を、器に移しきることができずに廃人…まあ、意志もなければ呼吸することすらままならない『生きる屍』となろう。」


「なるほど…ちなみに、何故器との相性が良いにもかかわらず魂を移し切ることができないのか、それはご存知ですか?」



ゴマちゃんの語る『魂入れ替えの失敗例』を聞いたリリは何も言えなくなってしまった。


しかし、アルフは自分の顎に手を当て少し考えるそぶりを見せてから、ゴマちゃんに疑問を飛ばした。


何やら思いついたことがあるようだが…



「…可能性としては、『器の容量に移し替える魂が入りきらない』と言った所だろうな。」


「ふむ…ならば、確実にその…ゴマちゃん?の魂を完全に満たすことができる生物を『作れば』よろしいのではないでしょうか?」


「つ、作る?一体どうやって‥。」



アルフとゴマちゃんの会話にリリはついていけなかった。


唯一わかった事は、ゴマちゃんの魂を移しきる事が可能かもしれない。と言う事だけだ。


『体を作る』その耳慣れない言葉に、リリは困惑を隠し切れない。


そもそも、リリが幼少期から習っていることといえば『魔王としての振る舞い』や『歴代魔王たちに倣う魔界の統治の仕方』などだ。


それらの中には勿論『体を作る方法』ましてや『生き物を一から作る方法』などは書いていない。


昔からその手の分野は研究職の者たちに一任されている。


まぁ…リリはその事を知らないので、アルフの言葉に疑問を覚えてしまうのももっともなのだが…



「成る程…つまり『ホムンクルス』を用いると言うわけだな?だが…ホムンクルス程度では我の魂を受け入れる際、容量がオーバーしてしまうのではないか?」


「いいえ。その点についてはお任せください。ホムンクルス製造についてはあてがあるので。」


「ちょ!ちょっと待ってくださいまし!」



リリの分からない所でどんどん話が勝手院進んでしまい、リリは今のいままで口を挟む事ができなかった。


が、流石にゴマちゃんのパートナーである自分が何も知らないのはマズイのでは無いか?と思ったリリは、話を終えようとしているアルフとライリーの会話に釘をさした。



「リリ様?どうかなされましたか?」


「どうかなされたから口を挟んだんでしょ?それも分からないのかな?」


「…アンゲリカ、僕はあくまでリリ様に話しかけたんだけど?」


「そんなの承知の上だ。私はただ、リリ様の思いも察してあげられない不忠な紳士であるアルフ君にただ『確認』を取っただけなのだけど?」


「言ってくれるね…。」



アルフがリリに話しかけた途端、アンゲリカはアルフの発言から揚げ足を取り始めた。


すると、なんともまあ普段のある筆は気にしないような事でも、彼はアンゲリカに突っかかって行った。


バチバチと視線のあった二人から火花が飛び散っているように見えてくるのは気のせいだろうか?


とにかく、流石にこのままでは話が進まないので、二人が言い合う口実を作ってしまったリリが仲裁に入る。



「落ち着いてくださいまし。…アルフ、その『ホムンクルス』とはなんですの?」


「えっ…ああ!すみません。説明不足でしたね。」



アルフが一瞬、リリが何について知りたいのか分からないと言ったように視線を泳がせたが、すぐにリリの聞きたい事がわかったのか、慌てて詫びを入れてきた。



「ホムンクルスと言うのは、簡単に説明すると錬金術…一般的な言葉に言い直しますと、『魔力を使った実験』によって生み出す作り物の生命です。」


「つ、作り物の生命?!そ、そんなものがあったのね‥。」


「しかし、錬金術の極意にはまだ到達できていないのではなかったか?ならば、本物の魔族と寸分違わぬ生命…ましてや、我の魂を受け入れることが出来るほどの物を作るのは無理があるのでは無いか?」



リリは驚き、ゴマちゃんはアルフの説明を聞きながら苦い顔つきになる。


どうやら、ゴマちゃんから考えても初代魔王(ゴマちゃん)の魂を受け入れられる個体を作る事は困難だと思っているようだ。


しかし、アルフは困った顔をするでもなく、むしろ一層顔に笑みを貼り付けたまま言い放つ。



「いえいえ!僕からご紹介する錬金術の名家…『レスター家』には、素晴らしい出来のホムンクルスを作り出すことができますよ!」




ここまで読んでくださりありがとうございます。

もしよろしければ、評価やブックマーク、感想などをいただけたらめっちゃ嬉しいです。


今後もワクワクドキドキするような作品を作っていけたらと思っています。

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