7/8
7 確信
(射撃回数)
第十五条 競技者が行う射撃の回数は、制限しない。
2 競技者は、必要がないと認める場合には、射撃を行わないことができる。
※ ※ ※
01番は、標的獣を見つけて最初に引き金を引いた。
しかし、致命傷には至らず、足に命中した。
このまま失血すれば、優勝は01番かもしれない。
だが、標的の目の前には、03番がいる。
03番が標的の生命活動を停止する原因となる射撃を行えば、優勝だ。
一方、装填されている弾丸には上限がある。
標的は、01番からも03番からも逃げるはず。
今撃つより、逃亡するところを撃つ方がよい。
03番はそう判断した。
そして、動きを広くとらえるために、照準から目を離し、標的獣の次の動きに備えた。
03番は、「必要がないと認める場合には、射撃を行わないことができる」。
01番の結論は違う。
「確信だ」
彼は、口の中で唱えるように言った。
「確信だけがお前を答えに連れていく」
照準を冷静に定める。震えそうになる腕を、指を、わざと脱力させる。
そして、瞬間的に力を入れなおし、引き金を引き絞った。
01番の銃弾が、標的の心臓を貫いた。
FIN




