壱漆玖、『火忍』壱
【バード】【爆弾】
鳩を大量に召喚した。鳩が空を旋回しながら飛んでいく。
【バードストライク!】
空中に浮いている孝太郎に向かって順に一直線に進んでいく鳩。
【コレクション】――半『漆』瞬間移動
片手で作る数字の七。すぐ近くの場所へとワープして攻撃を避けてきた。
浮遊しながら避け続け、避けきれない攻撃はワープする。それで鳩を全て避けられてしまった。
【降雨】
怪しい曇り空。そこから無理やり雨を降らしてきた。不思議にも彼らの頭上からしか雨が降り注いでいなかった。
【凍れ】
その雨を——水を凍らせて大量の氷柱を召喚した。
【攻撃!】
その氷柱が僕向かって進んでいく。
踵を返して近くにある灯台の方へと走った。そして、その壁へと足を当てる。
【バランス】
垂直でも走れるようになる"言霊系"の技。故に立ち止まることができないが、尚更ちょうど良い。
氷柱が壁にぶつかり粉々となる。
僕は壁を走りながら攻撃を全て回避していた。
【バルーン】
気球ほどの大きさのある風船を幾つも召喚した。壁を蹴り飛ばして風船に飛び移る。
雨で視界が悪い中、バルーンに飛び移りながら敵の懐へ。
雨が止んだ。
その時に石像に気づいてももう遅い。
【バズーカ】
至近距離から放つ砲撃。
それが孝太郎を撃ち落とした。
僕はそのまま高い位置から難なく着地した。石像だからこそできる芸当だった。
【コレクション】――全『拾壱』挟む
突然、真横に岩の塊が現れ、僕を推し潰そうとしてきた。
【バネ】
バネを使って挟まれる前に脱出する。
【広範囲】【洪水】【凍れ!】
突然目の前を襲った巨大な氷岩。
【爆炎】
僕は炎を周りに繰り出したことで凍らされずに済んだ。
【壊れろ!】
巨大な氷が割れた。孝太郎の能力によって幾つかの氷塊へと分裂した。
【コレクション】――全『肆』バネ
全ての氷塊にバネがくっついた。その場で飛び跳ねていく。
【攻撃!】
そして、バネで空気を押し出し、氷塊が僕に向かって襲ってきた。
【バリア】
全方位バリアを召喚して防ぐ。
全ての氷塊はバリアに衝突して粉々になった。白と青っぽい色の粉が視界を悪くする。
真後ろだ——。
しかし、石像——僕の現本体は気づくのが一歩遅れた。
肘打ちでバリアが割られた。全方位バリアは防御力が難点故の状況だ。
【光線!】
孝太郎から放たれる光線。それが僕を吹き飛ばした。
一進一退の攻防。
お互いに引かぬ技の横行。
ハロミト達は割って入れない
まだまだこの戦いは続きそうだ。
【バレット】
指から放つ銃弾が機械に傷をつける。
【転べ】
足が滑った。よく見れば地面が凍っている。二発目の銃弾はあらぬ方向へと向かっていった。
その隙に距離を詰めてきた。
【凍れ】
走りながら、地面にある水溜まりに触れて氷の槍を作り上げる。
その槍が近づいてきた。
【鋼鉄化】
【バズーカ】
石像に突き刺さる氷の槍。孝太郎は技で氷を鋼鉄の硬さに変えたみたいだ。
一方ですかさず作り出したバズーカが孝太郎の至近距離に位置する。
カチッ——
至近距離での砲撃。彼は勢いにやられて仰け反った。
距離を置かない……?
孝太郎の手が近くにある。何をするのだろうか。
【コレクション】――全『弐』斥力
強烈な反発が僕を襲う。
思わず灯台の壁へと衝突した。
【コピー】——バズーカ
僕のバズーカを技で真似してきた。召喚されたバズーカの矛先が僕の方を向いている。
【バリア】
その攻撃をバリアで防ぐ。
【爆竹】
沢山の爆竹を召喚して、視界と聴覚を奪う。
その隙に敵へと近づく。
【コレクション】――全『陸』エネルギー弾
空に浮かぶ無数のエネルギー弾。
そのまま無差別に撃ち落として、どこから襲ってくるか分からない状況を無理やり打破する腹の中だろう。
【コレクション】――全『玖』落下
無数の銃弾が真下へと勢いよく落ちてきた。
【バネ】
落ちてくるはやさの誤差。その隙をぬってバネのスピードで攻撃を避けていく。
が、避けきれずに被弾した。
石像が少し欠ける。
それでも前へと向かっていく。
ついに孝太郎に触れた。そして、少し長めに触れる。手に力が溜まっていく。
【爆破】
強烈な爆発が孝太郎を思いっきり吹き飛ばした。
まだ倒せない。
そこに追い討ちをかける僕。
【バード】【爆弾】
空に大量の鳩が召喚された。
【コレクション】――全『玖』落下
そこに立ち上がる孝太郎。僕が"バードストライク"で突撃させるよりも先に鳥を無理やり真下に落下させた。
お互い逃げないと被弾する。
後ろに下がりながら放つ、
【バインド】
これで孝太郎の動きを止める。
が、
【拘束】
同様に僕の動きも孝太郎によって止められた。
沢山の爆撃が地面を襲い、僕らはそれに巻き込まれた。
お互いにそれなりのダメージが入った。
決着はもうすぐだ。
一気に決めにいく石像の意思。
【バネ】
勢いよく飛び出して殴りにいく。そして、手に炎を込める。
一方——
【降雨】
孝太郎の周りだけ雨が降り始めた。
【爆炎!】——【凍れ!】
僕の炎と孝太郎の凍りが衝突し、相殺した。
すぐさま殴りにいく。
【後退】
まさに神がかったバックステップ。
攻撃は見事に躱されてしまった。
このチャンスを見逃さまいと【バネ】と【倍】で一気に決めにいく。
真後ろに下がっていく孝太郎。このままではガードされてしまい防がれる。
【バナナの皮】
バナナの皮が召喚され、孝太郎はそれを踏みつけて転倒した。その隙に距離を詰める。
【爆発!】
至近距離から放つ爆発。
それが孝太郎の機械を木っ端微塵に破壊した。
孝太郎の機械と僕の石像との戦いは石像に軍杯が上がった。
体が、次の標的の方向を見た。
その先にいる四人。
勇者ハロミト。妖精のカナリン。ワムの門下生で棒人間のボーニー。エポンの孫であるフェルナ。
孝太郎との激しい戦いで本気の力を出し切ってしまい、最高のパフォーマンスでは戦えない。
もし最高のパフォーマンスで戦えるのなら、目の前の四人は勝ち目がなかっただろう。
しかし、そこそこの消耗をしている現状。
石像の僕と、それと敵対する四人の力の均衡は五分五分といったところだろう。
彼らは悪い人には見えない。
しかし、僕の意思は反映されないため、手加減なんてできはしない。
石像は君達のことを殺しにいく。
だから、殺されないよう頑張って欲しい。伝えられないので心で言葉を発した。
「絶対に勝たせて貰うっすよ!」
勇者ハロミトは黄金に輝く剣を取り出してそう言った。




