第37話〜グラ〜
今日の天気は晴れ模様。
僕の心は雨模様。
君の心は何模様?
我が右手に宿し漆黒の邪神。
今この場においてソナタの力が必要なのだ。
いでよ、ベルゼヴヴ!
召喚!!……………………
ーーー………………………………
ーーー いや、もうね、ホント何なんだろうね? 自分で書いてて意味不明ですよ。
これじゃあ、まるで僕が厨二病みたいじゃないか。厨二病なんだけどさぁ……
まあいいか。今日も元気にお仕事頑張りましょうかね。
本日のお昼ご飯は親子丼とサラダのセット。
サラダには大根おろしとポン酢がかけられている。
うん、美味しい。やっぱりお米最高だわ。
午後の仕事も頑張っていこう。
勤労勤労!感謝感謝!ハッピースマイル!午後からは倉庫の在庫確認作業。
リストを見ながら棚から取り出してチェックしていくという単純作業。
この手の仕事をしている人は他にも何人かいるのだが、みんな無口で黙々と作業をするタイプなので、正直ちょっと気まずい。
でも話しかける勇気はないんだよねぇ……
そんなことを考えながら仕事をしていたら、突然後ろから声をかけられた。
振り向くとそこには、先程まで黙って自分の作業に没頭していた女性が立っていた。
綺麗な人だなぁ〜と思いつつ、何か用だろうか?と首を傾げる僕に向かって彼女は言った。
ーーーインテグラルって知ってる?
はい? いきなり何を言っているんだろう? インテグラル?何それ? 聞き覚えのない言葉だったけど、それがどうしたのか聞く前に彼女は去って行ってしまった。
うぅむ、謎である。
その後は特に何も起こらず、無事に定時を迎え帰宅することができた。
ちなみに帰り際に上司から飲み会に誘われたが丁重にお断りしておいた。
だって明日は休みだし、早く帰ってゴロゴロしたいじゃないですか。
家に着くなりベッドへダイブし、そのまま寝てしまった。
起きた時には既に外が暗くなっており、時計を見ると19時を回っていた。
そして何故か僕は全裸になっていた。
えっ!? どういうこと? 服を脱いだ記憶なんてないんですけど……
とりあえず落ち着こう。
深呼吸をして冷静になるんだ。
スーハースーハ—スーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハー
よし、落ち着いたぞ。
状況を整理しようか。
まずは僕の格好だが、全部脱いでいる。
何故こんなことに? 全く身に覚えがない。
昨日の夜に部屋で飲んだコーヒーくらいしか思い当たる節がないのだが……
ん? 待てよ……そういえば夢の中で誰かに会ったような気がしないでもない。
その人が関係しているんじゃないだろうか? 確か……なんとかグラとか言っていたような気がするが、全然思い出せない。
名前も顔もどんな人だったかも分からない。
ただ、彼女が口にしたバイアグラという言葉だけが妙に印象に残っている。
うーん、ダメだ。考えてもサッパリわからない。
とりあえず服を着るか。
あぁ、そうだ、冷蔵庫にビールがあったはず……
プルタブを引き開けるとプシュッといい音が響く。
それをグイッと一息で半分ほど喉の奥へと流し込む。
冷たく冷えた液体が食道を通って胃の中へと流れ込んでいく感覚が気持ちいい。
ふぅ〜生き返るぜぇ〜
ゴクリッと最後のひと口を飲んで缶をゴミ箱に投げ入れる。
さて、もう一本行くかな。
プルタブを引いて再びビールを口に含んで飲む瞬間、突如として全身に強烈な痛みが走り意識が吹き飛んだ。
勤労に感謝する日は1日だけで良いんでしょうか。




