第27話~まるめ焼き~
「あの日に見た月と同じになってきたな」
タケノコガールは夜空を見上げる。
生憎目が悪くて月がぼやけて見えるので、ここのところずっと満月の気分だ。
あの日─自分がショゴスになっているのを観測した日─からもうすぐで一か月が経とうとしている。
毎日更新の小説が27話なのだが、しばらく満月だから今日で一か月でよかろう。埋め合わせは閏年にでも丸投げにして記念日を祝う。
既にそこら中にクラッカーの残骸と黒い塊が散乱しているのだが、それもまた一興。すぐにゴミで覆いつくされる。あとはサイバー高校生のエサだな。
「ん??おぉ!?うまいぞこの丸め焼き!!月夜にぴったりだぜCYBER!!」
「ン!ゴドドオド!!!ムチィギャラクェェ☆#&」
屋上の二人から床の板を抜かれ、隣の家がサッカーボールで歪曲したので、仕方なくお月見のお供を用意してあげた。
最近、月が見えるからと言って毎日ウチの屋上でお月見パーティーをしている。金返せ。
そのへんのゴミと黒塊を丸めて焼いて、マヨチーズで見た目を誤魔化しただけなのだが、なんだかいつも学校で上げている弁当の余りより全然美味しそうに食べている。
やけに熟成していて独特な味わいを醸し出している謎チーズから来ているのかもしれないが如何せん癪ではある。お前らを発酵させてゾンビにしてやろうか。
サイバー高校生が既にワキガのせいで半分腐りかけていることに気づいたころには夜は明けようとしていた。
床で寝させるとシロアリが狂喜乱舞するのであいつらは屋上で放置だ。
家が2、3軒ポータルになっていたりするが正直損はないので何も干渉しないとする。
今日も今日とて登校している。
珍しくサイバー高校生をワキガと3人揃って歩いているのだが、心なしかいつもより足取りが軽い。
というかワキガが戦車になって闊歩(爆走)しているので足取りも何もないのだが。
連休前の午前授業ほど希望に満ちた日はない。今日はハッピーバースデー。
祝宴の準備を2日分だ。褒美に果汁グミやるから。ほれ。




