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神話時代 魔王との戦い (3)

 それは非情な拳が少女に触れる時だった。その拳は認識することなくバラバラに切り刻まれたからだ。少女の手にはいつの間にか抜いた刀が握られており、既に魔王の背後に立っていた。

「な…我の腕が…」

「何が起きた…?」

 一方的に痛めつけた魔王ですら反応できない程の神速で斬った事に衝撃を隠せない二人は殺気の無い剣技に恐怖を覚える。

「こ、このちっぽけな生物が我の腕を斬っただと…ふざけるな!!貴様の存在ごと消し去ってくれるわ!!」

 怒りで本気になった魔王は全魔力を解放し、煉獄の海を作り出す。

「いくら君でもこれは無理だ!逃げろ!」

「死ねえ!」

 振り返って炎を一か所にまとめて解き放とうとするが、少女が届かない位置で刀を振るったのにも関わらず背後の城壁ごと魔法と魔王の身体を真っ二つに斬った。ガラガラと崩れゆく城ごと魔王の身体は地面に滑り落ちて息絶えた。少女はそれを見届けると最初からいなかったかのように忽然と姿を消した。

「お、終わったのか…?」

「そ、そうみたいじゃの…」

残された二人はゆっくりと起き上がると死んだノエルに歩み寄る。そのタイミングで沢山の人々が半壊した部屋の中になだれ込む。

「おいルーク!魔王を倒したのか!」

「「…………」」

 隊長らしき人物から声をかけられるが、二人はただ自分の無力さと仲間を失ったショックで何も話すことが出来なかった。

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