洞窟調査開始(2)
三人は輝く道を進み洞窟に入る。クロードは洞窟に入る前に崖をさっと見ると壁の一部に穴が空いており、それは上に続いでいる。
(ルインソさんも私と同じように崖を降りようとしたんだろうか?もう今となっては分からないけど。)
「先生、何しているんですか?早く行きましょう!」
「ああ悪い、今行くよ。」
クロードは壁に手をついて考え込んでいるとユーリに呼びかけられて奥へと向かう。三人が洞窟に入ると突如地面が大きく揺れる。
「うわ!?」
「きゃ!?」
「おっと!?」
立っていられないほどの揺れが三人を襲い、パニックになりながらも近くの岩にしがみついていると段々と揺れが収まっていった。
「揺れは…収まったか?」
「先生、リーンさん…う、後ろ見てください…」
「どうし…ッ!?」
ユーリのわなわなと震える声で二人は後ろを振り向くと、そこにあるはずの入口が岩壁へと変わっていた。
「入口が…消えた!?」
「嘘でしょ!!」
突然の変化に戸惑うクロードとユーリに、リーンは壁の前で構えをとりながら二人に警告をする。
「ちょっと離れて下さいませ!!はあ〜!!」
リーンが拳に魔力を込め、壁に拳が当てると爆音と共にカッと閃光がクロード達の周りに輝く。あまりの眩しさに目を覆うクロードとユーリは光が収まったあとに顔を上げると驚愕の顔をうかべる。何故ならリーンの身長の二倍以上はある窪みができていたからだ。
((なんつー威力だよ!!(ですか!!)))
ユーリが呆然としている中、クロードが恐る恐る壁を叩くと…
(ちょっと待て。この壁、叩くとかん高い音がするんだが…音と感触からして鉄と同等って事か?おいおい…この硬さであれだけの穴を空けたというのかよ…化け物じみてる…)
その本当の威力を目の当たりに感じ、クロードは苦笑いを浮かべるしかなかった。
「もう一発打てばいけるかと…」
「リーン待て!壁をよく見ろ!」
「え?」
再度拳に魔力を込めるリーンにクロードはこれなら何とかなりそうと思ったが、なんとも言えない違和感が場を包むのをクロードは感じ、慌ててリーンを止める。途端に壁がゴゴゴと音を立て、均すかのように窪んだ部分が隆起し、何事も無かったかのように元に戻った。
「壁が…再生してる!?」
リーンが驚いていると不意に二人に呼びかける声が聞こえる。
「先生、リーンさん!もしかしたらここから出られると思います!!」
いつの間にか出口を見つけたのであろうユーリが二人から少し離れた場所で手を振っていた。そこへ向かうと等間隔に穴が空いており、そこから海の景色と月の光が差し込む。
「よし、そこなら行けそうか?」
「ちょっと待て下さい!」
駆け足で外に向かって飛び出すと、バァンと弾かれたかのように後ろに転がって壁に身体をぶつける。
「痛った〜!!」
二人は慌ててユーリに駆け寄り、介抱をする
「大丈夫か!?」
「ユーリ様お怪我は!?」
「回復薬飲んで。痛みが引いてくるから。」
「先生、ありがとうございます。」
クロードは懐から取り出した回復薬をユーリに飲ませると痛みが引いたのかすぐにユーリが立ち上がった。安心したクロードは外に向かって手を伸ばしてみるが、途中で手に何かが触れて穴の向こうへと伸ばすことが出来なかった。
「景色が触れる?いや違う、見えない壁か何かがあって向こうには行けないみたいだ。」
試しにと黒い炎を外に向かって放つが、見えない壁のところでバチバチと音を立てて霧散する。
「魔法も効果が無いようだ。」
「という事は…」
「完全に閉じ込められたね。」
「「えぇーーーー!!」」
困った顔でクロードがそう話すと二人は遠くまで響く程の声をあげる。
「こうなったらウィルさんを探すついでに出口を見つけるしかない。行くとするか。」
クロードは入口が消えた以上は奥へと進むしかないと二人を連れて奥地へと進む。
「そうするしかないですね…あぅ…」
ユーリのか細い声でどうしたものかと考えるクロードである。




