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制限された資料

クロード達は案内された書斎へと向かった。部屋に入ると五人が囲って座れるほどの大きな机、椅子、大量の本が詰まった本棚、メモ用の紙が置いてあり、調べるには丁度いい部屋で質素な造りになっている。クロードは手渡された資料を机の上に広げる。

「さてと…拝見といこうか。」

「何が書かれていますかね?」

資料の中身は洞窟内部の地図や出てくる魔物、罠、そこで採れる資源など何処でも閲覧(えつらん)ができるような内容だが、ページの最後には丸の中に絵が描かれており、奥に行くための鍵と記載されている。クロードが老人から手渡された欠片を取り出して重ねると、模様の一部と一致する。

「どうやらこれが鍵となりそうだ。」

「先生、確かにここに描かれている模様と一致しますね。」

「しかもこの洞窟は罠が多いみたいだ。ここを見てくれ。」

地図を見るといたる所に罠のマークがあり、奥に進むにつれて多くなっている。暫く地図を見ているとリーンがクロードを呼ぶ。

「クロード様!!ちょっとこちらを!!」

「これは…日記か。」

リーンは慌てた様子でクロードに駆け寄ると一冊の古びた日記を渡す。中を見ると後悔の言葉で塗りつぶされていた。

「畜生…何でこんなところに入っちまったんだよ…この奥には古代の遺跡があるって事が分かったんだが、罠だらけでまともに進めやしないし扉も開かんしで散々だ。」

「くっそ!毒矢の罠に引っかかっちまった。すぐ解毒したから何とかなったがこれで薬はもう無い…出口が消えたせいで戻れねえし奥に行こうにも鍵が見つかりやしねぇ。そろそろ最悪の事態を想定しないとな…」

「カギは拾ったがもう奥には行けねえ。バケモンに襲われて何とか逃げ切ったが足をやられて歩けなくなっちまった。近くで奴の唸り声が聞こえる…」

「もしこの手帳を見る奴がい・・・・・・・・鍵が・・・・・・逃げ・・・・・・奇妙な・・・・種・・て・・・・遺・・・・・宝・・・・」

最後のページは殴り書きの上、血に汚れいる為クロードは魔法を用いてもこれ以上読み取ることが出来なかった。

(どおりでギルド本部が規制する訳だ。)

裏表紙に書かれている名前を見てクロードは納得した顔で机の上に置く。

ールインソ・デットー

「先生、何か分かったのですか?」

「この日記を書いたのは私の古い知り合いで、もう三、四年も前に行方知らずになった冒険者だ。まさかこんなか…ッ!?」

ふと手にした資料を見たクロードは驚きを隠せなかった。「先生?」

「クロード様、どうかなされましたか?」

「十七年前には死んでいただと…これは…」

十七年前に依頼者が住む漁村の浜辺に打ち上げられた死体の調査報告書が添付(てんぷ)されているが、その報告書には打ち上げられた死体が日記の所持者である冒険者デットであるとが判明し、当時若手の冒険者だったデットが偽物との疑いをかけられ連行されたが、ギルドカードに管理されている情報で互いに本人と断定され、不可解な事件として処理されたとの事が書かれていた。それはクロードにとってとても興味が(そそ)る奇妙な謎だと感じた。

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