クロードの昔話
「初めて会ったのは十年くらい前だね。今はもう無いけど新人の冒険者だった頃、受付嬢見習いの教育施設があったんだ。仕事のついでに用があってそこの図書室に行ったら頭から煙を出して倒れてた子がいてね、それが目の前にいるリズだったんだよ。肩を叩いて声をかけたら反応あったんだけど目が覚めた途端に思いっきり顔を殴られたけどね。」
「いやぁー恥ずかしいな///あの時問題が解けなくて悩んでいたら、いつの間にか寝ちゃってて目が覚めたら知らない子がいたからつい…」
「あれは痛かったよ。けどまぁそれから依頼が終わって手が空いていたら一緒に勉強しに行ったりとかして仲良くなったのはいいけど、剣を持つと何でもかんでも調理に繋げるから大変だった…剣を振った副産物の|リズの料理の毒味や処理係をやらされた時は嫌だったな…あんな思いは二度としたくない…」
メーガンはその話を聞いてクロードに質問をする。
「じゃあリズが配属された時に唯一彼女だけが護身用のナイフ所持が認められなかったのってそーゆー経緯があったから?」
「多分そう、酷い時はそれを食べないと時間経過で辺り一帯猛毒をばら撒くという効果もあって自己処理だと効果が消えないから結局私が食べることになった。一ヶ月はまともに動けないよ。っと今はそういう話題をしない方がよかったな」
「「「…………」」」
それを聞いてリズ以外の三人の食の進みがピタっと止まった。申し訳ないと謝った。
「大魔王の晩餐と言われた破滅の料理を一人の勇者が|完食したとの話は昔ギルド内で盛り上がっていたが…なるほどねぇ…」
メーガンは一人で納得するが、人知れず噂になっているなんて微塵も感じていなかったクロードは苦笑いをするしかなかった。
「あのウエイターさん、厨房借りてもよろしいですか?」
「お客さん少ないから使っても構わないニャ!コック長いいですかー?」
コック長らしき男性がOKサインを出して手招きをする。
「ちょっとした飲み物を作ってきますので少々お待ちください」
リーンはコック長にお礼をして席を離れた。何が出るのか四人で予想する。
「皆さんリーンさんが何を出すか予想してみませんか?」
「うーんそれなら、甘い香りが特徴のベスレー香草を使った紅茶が出ると予想するね」
「はいはーい!ストーンキノコのはちみつ茶が出るでしょ!」
「それはリズの欲望でしょ!!私なら変な気持ちを抑えさせる効果がある北洋茶を出すわ」
「私は無難にミルクティーもあるかと思いますよ。飲んでる人結構いるみたいですからね。」
予想当てで盛り上がっているとリーンがカップを持ってきた。
「精神安定効果と舌触り抜群のドルドーベリー茶です。厨房使用料はクロード様が支払う形でお願いします。」
リーンは笑顔で対応するが目がクロードを睨みつけるので、ちょっと待てと言いたかったがリーンの目を見て察したクロードは黙るしか無かった。




