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ギルドの受付嬢リズ

 あの一件から一週間経ち、リーンベルもといリーンは覚えがよく周辺の地理を完全に把握するほどでクロードも目を見張るものがあった。精錬された動きで事務所内を綺麗にしたリーンは、ユーリに誘われ一緒に買い出しに行く様子だ。

「クロード様行ってきます。少し遅くなりますのでご了承を。」

「分かった。ユーリも依頼者が来るかもしれないからあまり遅くならないようにな。」

「分かりました。先生も部屋散らかさないで下さいよ?」

二人が出ていった後机の引き出しに仕舞っておいた手紙を取りだした。それはクロードが火で(あぶ)ったのとは違うまた別の手紙だ。

(これを彼女に見せれるのはもうしばらく時間が経ってからだな…今見せても逆効果になりなかねない。うーん…)

手紙の処遇について悩んでいるとコンコンと何回もドアを叩く音がした。

「誰かいらっしゃいますか?居たら返事してください。」

「何回も叩かなくても聞こえております。ドアは開いていますのでそのま…新手の強盗か?」

外から若い女性の声が聞こえてくる。クロードは手紙を仕舞い返事をするとバァンとドアを勢いよく開ける音がしたのて警戒しながら玄関へと向かう。そこに居たのはショートボブの眼鏡をかけた少女がいた。彼女はクロードを見るなり驚いた表情をする。クロード自身も彼女を見て懐かしい思いが蘇っているようだ。

「ええ!?クロードさん、なんで探偵事務所にいるの?」

「リズ!?君こそ何しにここに来たんだ?とりあえずここで話すのはなんだから上がって。」

二人はソファーで向き合うなり本来の目的を忘れて恥ずかしい思い出などの昔話を弾ませる。クロードにとってリズは気の許せる親友の一人だ。

「いやぁ驚いた。あれから何年経ったんだけな?」

「四年は経ちましたよぅ!ここに居るんなら会いに来てくださいよー!私心配したんですからぁ…」

「もう四年経っていたのか…当時君のおかげで大変な目にあったが今だと懐かしい思い出だよ。そういえばみんなやギルド長も元気にしてるかい?」

「ああ!?思い出しました!ギルド長からこれを渡せと言われたのですが話が楽しくてすっかり忘れてました。てへ///」

舌を出して謝るリズにため息を着くクロード。懐から蝋封された手紙を取り出してクロードに手渡す。封を切り中身を確認するとリズが乗っかって覗こうとする。

「あのリズ…中身が見れないからどいてくれないか?。」

「えー私見てもいいでしょ?一応ギルド関係者なんだからね?」

「その結果に行き着くのは君だけだよリズ!!普通手紙の封が蝋封の場合中身を見ることが出来るのは受け取った人だけなんだ。だから規律違反で報告するよ!!」

「ぶぅーちょっとくらいいいじゃん。」

クロードが注意するがいにも返さないリズ。ドアのベルが鳴り2人が帰ってきたことを告げた。

「先生、遅くなってすみません。新しい調理器具が発売していたのでどんなのか見ていたら遅くなりました。」

「クロード様ー食材を買ってきましたのでご要望があればなんでもお作り致します。って」

「「ええー!!」」

ユーリとリーンは悲鳴?をあげる。クロードに乗っかっているリズを見て何を勘違いしたか顔を真っ赤にして目を泳がす。

「先生…ここでそんなことされても目に毒です。」

「ユーリ何を勘違いしているんだ?ただ貰った手紙を見ようと「あなたよく分かりましたね!フフフ…そうですよ。私達はそういう関係者なんだからね♡」何バカなこと言っているんだ!!余計に話がこじれるだろ!!」

「いったーい!!ちょっとくらいいいじゃん!」

調子に乗ってあることないこと吹き込むリズにデコピンを食らわせた。あまりの痛さに頭を抱えるリズであった。リズをどかしてユーリに隣の部屋に押し込もうとしたがリズが「やーだー動きたくなーい!」駄々をこねるので仕方なくユーリとリーンに手紙を読み終わるまで引き離してもらうことにした。内容はこう書かれている。

「今夜、月が上り始めた頃に総合ギルドの執務室まで来てくれ。悪いが緊急な要件なので簡単な文とさせてもらう。ある一件で人手が必要になったが条件が厳しく、優秀な冒険者がほとんど出払っているので満たせる要員が足りなくなってしまった。なので君の力が必要なのだ。君なら来ると信じている。アーノルド」

クロードは先日の一件以来しばらくは受付しないつもりでいたがギルド長となると断る訳にもいかないため渋々行くことにした。

「全く、えーとなんだ。…行くしかないのか。アレがあったからあまり行きたくはないんだかな…リーン悪いが明日まで帰れそうにないから留守の間事務所を見ててくれないか?」

「了解しました。後はおまかせを。」

「ユーリ、準備が出来たらギルド区画に行くよ。月が上るまであと少ししかないから急ぎめでいくからな!」

「はい先生!」

支度が整った二人はリズの後を付いていき、ギルド区画を目指してゆく。

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