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月の石と緋色の眼

王都にあるとある博物館。夜真っ暗になる建物の中で一室だけ明るい部屋があり、若い青年と中年男性が口論をしている。

緋色の眼(スカーレット・アイ)さ、滅多(めった)にお目にかかれない代物でね、それを博物館で公開しようと思うんだかどうかな?」

「館長やめた方がよろしいのでは。先日もふざけた奴に貴重な月の石(ルナ・ストーン)を盗んでいったんですから公開した途端またやってきますよ!」

青年は机を叩き抗議をするが館長と呼ばれた中年男性は説得するように話す。

「そうカッカするではない。確かに前回はみすみす逃したが今回は捕まえられる自信がある!それに成功したら取り返せるかもしれんしな。」

「そう言って何度も貴重な歴史資料を盗まれているんですから信用ありません!もう自分でなんとかしてみせますよ!!」

青年は部屋を出ていき館長だけが部屋に残った。館長は隣に置いていた木の箱を開け、猫のような縦目の赤い球体に白く輝く金剛石(ダイヤモンド)が覆った綺麗な宝石を取りだした。

「はぁ〜、これだけは守り通しておかないと。他にも博物館あるのになんでいつもここだけ狙われるんだよ…ん?何だこれ?」

悪態をつく館長がふと箱を覗くと一枚のカードが入っていた。カードを裏返すと予告状が書いてあった。

「一週間後、月が登りつく時赤い瞳をいただきに来ます。怪盗ヘートレン」

「またかぁーー!!これだけは盗まれてたまるか!あー出来れば行きたくはなかったが行くしかないなぁ…」

何度も見てきた文にイライラが爆発した館長はすぐに冷静を取り戻し、重い足取りである場所へと向かった。

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