腕がしなる少女 推理編(2)
それから三日はたったが何も進展がなく、クロード達が焦り始めた時事態は動き出した。ドレッゼがマシューの部屋を訪れてから始まる。
「ヒヒッ!またお呼びですかい旦那ァ?」
「今夜のうちに進めたいことがあるんですが厄介なことになりましてね…かつて、煉獄の魔術師と呼ばれた方が調査に来ておりましてこのままですと私は処刑されてしまう…なのであなたにはコレを頼みたい。」
マシューは懐から紙を取り出し見せる。そこに書かれているのはユリアを囮にしたクロードの殺害計画が綴られていた。
ドレッゼは興奮しながらその中身をまじまじと覗く。
「ハァー…いいのかい、この私に任せるとどうなるか分かりませんぜ?」
「あの探偵をどうにかしてくれればお嬢様を殺す以外であれば何しても構いません。足がつかなくするのは得意なあなたなら問題ないですね?」
「ほぅ〜なら勝手にやらせてもらうよー!ハァハァ…これが終わったらどう実験してやろうかなぁー?」
不気味な笑みを浮かべながら部屋を出ていく。部屋の周りに人の気配がないか確認し、いないと分かればマシューはある人物に通信魔法で話しかけた。しばらく話しかけていたが人の気配を感じ、断りを入れてすぐに通信を切った。すぐにドアを叩く音がし、扉を開けるとリーンベルがいた。
「お爺様、少しよろしいですか?」
「どうしたんだいリーン?何か困ったことでもあるのかい?」
「あの…ユーリ様にこれを見たことがあるかと言われましたが知らないのでお爺様ならご存知だと思い持ってきました。」
そう言うと懐にしまっていた紙を取り出しマシューに見せる。ただマシューはこれが何かは分からなかった。
「(何だこれは?さっぱり分からない。まさかドレッゼが裏で準備をしたやつか?とりあえず知らないと答えて後で問いただしてみよう。)うーん……リーンと同意見で分からないね。」
「そうですか…お爺様ありがとう。」
リーンが部屋を出てまた一人になったマシューは行動をおこした。支度して部屋を出ていく様子を、泊まっている小屋の中で遠隔魔法を使いマシューを監視していたクロード達は次の行動を情報から予測している。
「先生、マシューさんは一体誰と話していたんでしょうか?」
「ドレッゼ・ケラー。あの独特な喋りはあいつしかいない。しかし厄介だな…ドレッゼがいるとなると少し面倒になるな。」
頭を抱えるクロードを心配するユーリは一つ提案をだす。
「先生、二手に別れて調べませんか?私がドレッゼを追えば事前に止められると思いま…「いや待て、二人でマシューを調べる!ドレッゼは泳がせおく!」ええ!!」
驚くユーリを言い聞かせるように話をする。
「ドレッゼは元王宮魔術師だ、裏で動きがあるとすぐに気づく。それに完璧に証拠を消すから私でも調査しても何も出てこないんだ。だから行動を起こした時が一番捕らえやすい。それに今はマシューの企みを暴き出し、これ以上何もさせないことが先だ。ドレッゼは超指示待ち人間だからマシューを止めれば何も出来ないからそっちを優先してくれ!」
「分かりました。なら私はマシューさんにこっそり忍ばせておいたもので居場所を知らせます。それを頼りに追ってください!」
大体納得した様子で頷くユーリはポケットから遠隔魔法を付与した魔道具を持ち、マシューの動きを調べる。
「ッ!場所が分かりました、屋敷の地下にいるみたいです。」
「ありがとうユーリ、何かあったらすぐに連絡してくれ!」
クロードはそう言うとドアを勢いよく開けて屋敷に向かって走り出した。




