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38.自己紹介

「遅れてすみませーん!」

 バンッと勢い良く扉が開くと、私達と同じ服を着た淡水色の長い髪の女の子が、息を切らして入ってくる。

「あ、説教されてた子だ」

 マリアさんがボソッとそう呟く。

 ……あの人が説教されてたの?

 元気な人ではありそうだけど、問題を起こしそうな雰囲気じゃないと思うけどな~。

 人は見かけによらないってことなのかな?


「それじゃ、行こっか」

 私はマリアさんに連れられ、生徒が集まっている講堂の黒板前へと移動する。

 エルディさんは私から二歩離れた位置にいる。

 私の行動にがっつり干渉はしないらしい。


「よし、これで全員だな。それじゃあ自己紹介しようか」

 あ、アレキサンダー様だ……

「俺はアレキサンダー · アルフレッド。スキルは『神眼』。王族だけど、学園では皆と対等な立場だから、アレクって呼んでくれ」

 爽やかな笑顔を振り撒くアレキサンダー様。

 不敬を働いた私にも嫌な顔一つもしないんだから、聖人君子と言っても過言では無いと思う。


「右回りで順に自己紹介していこう」

 アレキサンダー様……アレク様はそう言い、右隣にいた女の人に一瞥する。

 すると、銀髪の彼女は流石貴族と言った振る舞いで自己紹介を始める。


「初めまして、サクラ · リグフェスタと申します。スキルは『氷結』。液体であれば全て凍らせることの出来るスキルです。これからよろしくお願い致します」

 

 そこから流れるように自己紹介は進む。

 

「グレイ · カスタムだ。スキルは『金剛不壊』。オレ自身も、オレが触れてるモノもぜってーに壊れねぇってスキルだ。この学園でも、国でもトップを目指してるからな」

 

「僕はマイロン · ゼストです。スキルは『計量』。地味なスキルですけど、研究に使えて便利なんですよ。凄い人達に囲まれて少し肩身が狭いけど、よろしく」

 

「嫌味言っていた上級生をぶっ飛ばして説教されてた、ルオン · ハイルライトです!スキルは『狂奔』!理性が無くなる代わりに全ステータス五倍!さっきはそれで怒られちった」


「イズリー · ラダルトルト。スキルは『腐食』。大体の物を腐らせれるスキルだ。よろしくな」


「は、初めまして……!自分はテルマー · システスって言います。スキルは『製鉄』で、鉄を自在に操り、加工出来るスキルです。平民なんですけど、よろしくお願いします!」


「私の名前はシルビア · レーベンローニンです。スキルは『育成』。植物や生物を直ぐに成長させることの出来るスキルです。今日からよろしくお願いします」


「キルリス · マスターです。スキルは『変質』。物の性質を変えれるスキル。よろしく頼む」


「キルリスの双子の妹の、リア · マスターです。スキルは『反撃』。敵対心を持っている相手に対してステータス二倍。これからよろしくお願いします」


「俺の名前はレイズ · サムラー!スキルは『調香』っす。色々香りを作って色々出来る、色々便利なスキルだ。これからよろしくっす!」


「アタシの名前はサイリル · ルットラ。スキルは『追い討ち』。相手がアタシに『負けるかも』って思ったらアタシのステータス二倍。これから色々よろしくね」


「フィルナ · ヨーレイだ!スキルは『第六感』!あれだ、所謂“勘”ってヤツ。よろしくな!」


「ボクはライヴ · ハリド。スキルは無いけど、魔法も魔術も超得意。一人ぼっちは悲しいから、仲良くしてね」


「わたしはマリア · ルーネット。スキルは『神の審判』。留学生だから、色々と教えてくれたろ嬉しいでーす。これからよろしくね」


 最後は私の自己紹介、だけど、声が出せないので、エルディさんにお願いしよう。


「この子は声が出せないから、俺が代わりに自己紹介をする。この子はセシル · ニーハバード。スキルは『模倣』。優しくしてやってくれ」

 

 私はエルディさんの説明の後にペコリとお辞儀する。

 そして顔を上げると、そこにはまるで珍獣を見るような目で私を見つめる15人。

「ねぇねぇ!質問しても良い!?」

 ルオンさんが私の目の前に来て、ピンと手を挙げる。

 かなり長くなりそうだなぁ……

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