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31.再会(絶叫)

 遅くなってすみません。

 筆記試験から一週間、私は最後の試験である、剣術試験を受けに魔剣術学園にやって来た。

 ここに来るまで筆記試験のあの負の感情を思い出すんじゃないか、って思っていたどそれは全くと言って良い程無かった。

 逆に自分の精神力が怖くなってしまう程に。


 ……このことを考えて過ぎて、試験に集中出来なかったら元も子もない。

 今はこれを不安なく試験に挑める好機と捉えて、剣術試験に集中しよう。


 深呼吸をし、学園に足を踏み入れる。

 今回も私一人。エルディさんはついてきていない。

 理由としては、もし学園に入ったとしたら、エルディさんはずっとはついていけないかららしい。

 確かにそうだ。それに、私はもう誰にも迷惑は掛けたくない。

 何でも一人で出来るようにならなくちゃ……!

 そう決意した私は、若干迷い子になりながらも何とか試験まで漕ぎ着けることが出来た。


 受験生である私と他四人は、試験官と一対一で勝負する闘技場に入っていく。

 魔術試験の時に来てなかったらたどり着けてなかったかも。

 闘技場は魔術試験の時と少し様子が変わっていた。


 あの突き刺さった的は何処にも無く、代わりに場違いに見える、丁寧にテーブルクロスの敷かれた長机に様々な武器が置かれている。

 あそこの中から武器を選んで勝負するのかな?

 武器の優劣が無くて、これだと公平だ。

 ……まぁ、私は武器を使わないから関係無いんだけどね。


「それでは、剣術試験を開始する!」

 試験官の力強い声に、私は身体を強張らせる。

 ……大丈夫、私は大丈夫。出来ることをすれば良いだけだから。

 いつも通りリラックスしよう。

 私は深呼吸をしてから頬を両手で軽く二回叩き、心を持ち直す。

 よし、頑張るぞ~!


 私は五番手、つまり一番最後。

 順番が来るまで集中力を高められるからラッキーかも。

 いや、ラッキーじゃなくて必然なのかも。

 だって途中から試験を受けたから。

 ……うん、こんな余計なことも考えられるくらいには緊張はとけてきた。

 きっと大丈夫。


 私は他の受験生と試験官との戦いを見守る。

 受験生は緊張してるのは動きがかなり鈍く、試験官に悉く負けていった。

 そして、また試験官は受験生の名前を呼ぶ。


「アレキサンダー · アルフレッド」

「はい!」


 そう爽やかで元気良く返事したのは、私の隣にいた、あのハンカチを差し出してくれた人だった。

 ……ん、待って?アルフレッド?


 ……お、王族じゃん!?

 な、何で私は気付かなかったのだろう。

 よく見れば分かったじゃんか。

 王族の証である金髪碧眼。それに気品を端々に感じるこの高貴さ。

 それと同時にあのハンカチを差し出してくれた時のことを思い出す。

 王族になんてことしたんだ私ぃぃ!!

 あ、あぁ……

 もう、リラックスしていた私は何処にもいない。

 今ここにいるのは、取り乱して目を白黒している常識知らずの野生児だけだった。

 

 

 最近忙しいので投稿頻度が遅くなると思います。

 スミマセン。



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