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風味も酸味も程よい苦味も
目の前には月陽が淹れてくれた珈琲。
部屋の明かりはキッチンの光だけ。薄暗くてお互いの顔がはっきりと見えない。
ひと口、口に含む。
ちゃんと風味も酸味も程よい苦味も感じられる。
「美味しいよ」
「良かった」
私はひたすらに待つ。
これは月陽が決めた事。こればっかりは助太刀はしない。
月陽は珈琲を飲むペースが早い。
色んなことが巡って、話始めを迷っているようにも見える。
今日、デートをしていてずっとこのことを考えていたんだろうか。
なにか、不意にそう思うことがあっただろうか。
楽しそうに思えたけど、時折なにか思い詰めた顔をする時に恋人と友達とを考えていたんだろうか。
デートの時に。




