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夜桜、月陽
「ごめん」
月陽はそう切り出して、再び沈黙する。
「それはもう聞いたよ」
「ごめん」
突き放された気がして少しだけ冷たい言い方をしてしまう。
月陽がたじろぐのが分かる。
「今日、一緒に居てね、私って甘えてばかりだって……」
「それの何がいけないの?もっと甘えてよ」
振り返るとリードするのは基本的に私で、月陽はそれに付いてきた。
それでいいと思うし、全部私が決めた訳じゃなくて、月陽の優先したいことがあれば優先する。
何も間違ってない。
けれど、月陽にとっては間違いなのだろう。
ここ何日かで、月陽の身の回りは大きく変化していて、その変化に順応出来てないだけだと思う。
今まで独りで、私という恋人が出来て、学校で良久や未来みたいな友達が出来て。
慣れないものに振り回されて混乱してるだけ。そう思う。




