前へ目次 次へ PR 521/550 滲む 「どうして……」 そういう結論になったか教えて。 そう聞きたいのに、急に喋れなくなって、月陽が顔を上げて驚いた顔をした。 私を見て、引っ込んだ涙が月陽の頬を濡らす。 泣いた顔も美しいとこんな時でも思ってしまう。 次第にその顔も歪んで上手く見えなくて、私は泣いていることに気が付いた。 「あれ?」 心が締め付けられる。 締め付けが強いから、体から涙が絞れて流れる。 手で拭っても、拭っても拭っても手を濡らすだけ。 「夜桜……」