こんなはずじゃないのに ②
サンダルは全くと言っていいほど戦えない。
エロワードはまあ、爆弾。そして第四エリアのボス。
「っと、あっぶねぇ!」
サクラゴーレムというモンスターが飛び上がり、巨大な両手を振り下ろす。
大地が割れる。すぐに戻ったが、範囲が広すぎるな。当たったらエロワードとサンダルは即死と見て間違いないだろう。
「ま、とりあえず仲間増やしてやるか。アフロモンキー!」
かつて鏡の国で出会ったアフロモンキーを呼び出した。
「Yeahーーーッ! オレ様の出番のようだなァ!」
アフロモンキーはハイテンション。
棍棒を片手にゴーレムに近づいていき、ゴーレムをぶん殴る。
だが結晶で出来た体はそんな攻撃では傷つかないようだった。
「ヒューッ、こりゃ硬え!」
「弱点を探さないと……」
すると、私の足元には爆弾がコロコロと転がってくる。
ピンク色じゃない。黒色の爆弾。私は爆弾をゴーレムの方に蹴り飛ばした。
「すまない! だがナイスだッ!」
「爆弾はフレンドリーファイアするからな……。エロワードにも気をつけんと」
「俺様のビート! お前のSoulに刻み込め! "モンキービートハンマー"!」
「しゃあない」
私は人差し指をサクラゴーレムに向ける。
「"熾天使砲"」
行けるだろうか。
この技。隠し効果というか、隠しデメリットがある。これを使い溜め始めると、敵のヘイトがこっちに向く。あと、アプデでこのスキルの弱体化があったというのがでかい。最大溜めまで1分かかるようになってしまった。
敵として放っておかないからなのだろう。私はずっと狙われ続けてしまう。その状況で1分はちとキツい。
「…………」
サクラゴーレムは自身の身体の宝石を割ると、そのまま宝石をアンダースローで投げてきた。
そんなんアリっすか?
だが避けられないわけじゃない。私はサクラゴーレムの動きに注意しながらも宝石を躱そうとした。が、私の背後にサンダルがいて、回避するとサンダルに当たる。
「チッ」
あまり溜まってないが一度放つ。
宝石が光に飲み込まれ消えていく。ゴーレムにもビームが当たったが微々たるダメージ。
爆弾よりかは出ているが最大溜めではなく、8秒程度の溜め。威力が低い。
「あ、ごめんね? 私が足手纏い?」
「気にするなよ。回避することに専念しておいて」
「う、うん」
私は再び溜める。
ちょこちょこやるのもクソだるい。狙うなら一撃必殺。まぁ無理だろうがそれでも最大溜めをぶっ放すしかない。
こういう戦いは時間かけちゃダメなのだ。非戦闘員のサンダルを生かして帰すのなら短期決戦、これに尽きる。
「エロワード! 全力で私のサポート! アフロモンキーも!」
「了解だ」
「任せろッキー!」
私は全力で距離を取る。
宝石を投げてくるが、エロワードが爆弾を投げ爆弾で破壊。
エロワードが足を狙って棍棒でぶっ叩く。
そして、最大まで溜まった。
私はサクラゴーレム目掛けて放つ。巨大なビームがサクラゴーレムを飲み込んでいく。
「やった!?」
「いや……。この程度では死なないと思う。が、結構なダメージになったはず。この技、溜めるのは相当むずいけど溜まってしまえば……」
サクラゴーレムは色が変わっていく。
第二フェーズに入る頃だろう。いくら硬くても弱点になるこのビーム、相当ダメージが出たはずだ。
ゴーレムは地面をぶっ叩く。
すると、洞窟の床が崩れ落ち、私たちは落下していく。
洞窟の下には溶岩が溜まっていた。




