爆弾魔に気をつけろ!
ブリさんと一緒に待ち合わせ場所の第三エリアの噴水広場に向かう。
噴水広場の前についたが誰もいない。
「まだ来てないのかな?」
「いや……。あいつは一応時間に律儀だから送れるはずもねぇはずだけどねぃ」
ブリさんがそういった瞬間だった。
突然、空から白衣を着た女性が落ちてくる。モノクルを付けた白衣の女性。ブリさんがその人を見てその人だと告げた。
「くっ……。加齢に登場するはずが失敗してしまったな。まぁいいさ。初めまして。君たちがギルド:エンジェの人たちだね。噂はかねがね聞いているよ。私は錬金術師のエロワード。よろしこ」
「エロワード?」
「私の好きな漫画のキャラからつけようと思ったが恐れ多くてね。少し変えたわけさ」
あぁ、何となく聞いたことがある響きだと思ったからあのキャラか。
だがしかしエロワードって解明するほうが恐れ多くないか。
「私はテンコで、こっちがエル。よろしくね!」
「あぁ」
テンコとエロワードは握手を交わした。
「それでエンジェに入ってくれる?」
「まぁ、ブリさんが入っているのならば私も入るだろう。私は孤高の錬金術師ではあったのだがね。ブリさんは現実でも友人なんだ。一緒のギルドに入ってやるさ」
「おぉ!」
「薬の調合は任せたまえよ……ククク。薬を作るのはあまり好きではないのだがね」
「じゃあなんで錬金術師になったんだよ」
私がそう聞くと、エロワードは目を大きくかっぴろげて私の手を握る。
「よくぞ聞いてくれたねぇ! 私が錬金術師を選んだただ一つの理由は合法的に爆弾を作れるからなのだよ!」
「爆弾!?」
「芸術は爆発だという言葉があるだろう? 私も芸術家の端くれ。その言葉が理解できる。理解できるがゆえに私は爆発が大好きなのだ! 爆発というのはな、すごくいいものなのだ。私は芸術的な爆発をこのゲームでも見たいのだ……」
たしかにブリさんが言うように少し変かもしれない。
爆発愛を延々と語り続けられている。語っている彼女の表情は恍惚としたようなやばい顔をしており、爆発中毒者といってもおかしくないだろう。
事故で爆発とかはよくある話だが、意図的に爆発を起こすタイプだ。爆発で人死ななかったら現実でも爆弾事件を起こしてそうなやばいタイプの人。
「ゲームをやり始めたのも爆弾がきっかけだからねぇ。現実では爆弾を作ったら罪に問われるがゲーム内ではその限りではない……。ククク」
「じゃあ今までで爆弾を作り続けてきたってこと? どんなすごい爆弾があるの!?」
「ならばお見せしよう! 爆発は相手がいてこそ輝くからねぇ。エル、実験台になってくれたまえよ」
「え、私?」
「貴殿はとても硬いという噂を聞いているからな! 実験台にぴったりである!」
「そんな理由で選ばれんの!? モンスターでいいだろそんなもん!」
「モンスターは死んでしまうだろう」
「私も死なないわけじゃないんだけどね?」
私が爆発を受ける側になってしまった。
なんでだよ。そこらへんにぶん投げて爆発させりゃいいじゃねえかよ。




