いちごオムツとあああああ
いちごオムツさんのギルド、不滅の宝石。
拠点を第三エリアに構えているらしく、案内された通りのところに向かう。
「お、おぉ……」
すごい。宮殿みたいな感じのギルドだった。
有名なプレイヤーらしく、ここにも金かけるんだなぁという驚きと、ここまで豪勢にする必要も無いんじゃないか?みたいな余計なお世話心も湧いてくる。
「なんというかパルテノン神殿みたいですね」
「な」
とりあえず中に入る。
受付のロボットも女の子のようなカスタマイズがなされていた。
いちごオムツさんがやってくる。
「ようこそ。不滅の宝石へ、マドモアゼル」
「…………」
「あ、こういうの嫌?」
「嫌ってわけではないですけど……」
まああまり無駄話が好きじゃないだけ。
とりあえず本題に入ることにした。不滅の宝石内の応接ルームに通され、椅子に座る。
「オムツ、その子は?」
「新入り」
「じゃないですよ」
「……あ、エルさんか! 噂はかねがね聞いてますよ。僕はこのギルドのサブマスのあああああです」
「……あああああ?」
変な名前……。
なんだよあああああって……。適当な名付けにも程がある。
「んで、鉱石が欲しいんだっけ。何が欲しいの?」
「これらなんですが」
私は欲しい素材を書いたリストを渡す。
「流石にここまでの数はないな。あっても60ちょいくらいじゃないか?」
「ギルドに保管している在庫がそれくらいですね。うちも採掘士が多いわけじゃないからそこまで数は……」
「あるだけでも買えませんか?」
「エルさんの頼みならいくらでも」
「いや、うちも装備とかでも使う素材ですしある分というわけには……」
あさんは少し渋る顔をしていた。
わからんでもない。トップを走るギルドだし、装備なんて随時整えて行ったり目的のモンスターのためだけに装備を作ったりすることなんてザラにありそうだし、素材はたくさん確保しておきたいんだろう。
「半分程度なら支障はないですけどね」
「だそうだ。ダメ?」
「半分でも譲っていただけるんなら構わないです」
「ごめんね」
私は半分ほど購入。
所持している個数は全部30個ずつ。まだまだ全然足りない。
もっとこう……楽に集める方法があればいいんだけどな。サンダルにあと70個掘ってともいえないし。
「いえ、全部くださいな」
と、セルリアンが笑顔で言い放つ。
「いや、聞いてた? 俺らにも……」
「ここにスキルの秘伝書がありますの。レアリティは8という最高レアリティ。全部譲ってくださるのなら差し上げてもよろしいのですが」
「……いや、一個だけはさすがに」
「あら、私は一個だけとは言っておりませんよ?」
二つ取り出していた。
いつのまにそれ集めたんだ? というか、レアリティ8がそんなポンポン集められるもんじゃないだろうに……。
「……なんでそんな持ってんの?」
「以前、始まりの町でスタンピードがあったでしょう? その際、ゴールデンラビッツを倒した際に運良く二つ手に入りましたの。運命のお方に渡すつもりでしたが……。どうです? あなた方にとってもこの秘伝書は欲しいでしょう」
セルリアンはスキルの秘伝書をチラつかせている。
あさんといちごオムツさんは悩んでいた。
「……これのためだけにそれくれるって正気?」
「いらないのならばいいのですが」
「ゔーーーん……。しょうがない。全部あげるよ」
「話がわかる方で助かりましたわ」
さらに30個ゲット。
「鉱石全部あげるには流石に釣り合ってない気もするけど……」
「あら、他に何か欲しいものが?」
「あ、いや。こっちがつり合ってないってだけ。時間かければゲットできるのにこれは時間かけてもゲット出来るか怪しいもんだしさ」
いちごオムツさんはまだ納得してないようだ。
つり合いが取れてるかといえば取れてないだろう。鉱石100個は時間をかければゲットできる。
このクエストは時間制限があるわけじゃないから時間かかってもいいし、別にあげなくても採取すればよかっただけなのだ。
その手間をスキルの秘伝書で買った……と考えてもいいが……。
「まあくれるというのならいいでしょう。おまけで欲しいものがあったら最安値でお売りいたしますよ」
「ならさざなみの剣の材料が欲しいんだけどさ」
「それならありますね。これも全部?」
「いや、これはただうちの鍛治師が第四エリアに行くために作るもんだから一つ作れる分でいい」
あと鉱石は40個。
あとは掘るしかないのかなぁ。




