アルットンの夢
第四エリアの町を歩いていると、なにやら困った吹き出しを浮かべているNPCが立っていた。
クエスト……っぽいのだが、クエストを出すNPCの吹き出しは白色のアイコンなのだが、赤色のアイコンを浮かべている。
「赤い吹き出しのアイコンってなに?」
テンコに聞いてみるが。
「さぁ……。私も初めて見るしそういうの見たことない」
「アプデで追加された要素か?」
「たぶん……」
とりあえず話しかけてみることにした。
「どうしたんですか?」
「あ、旅のお方ですか! 実は僕、困っておりまして」
ゴーグルをつけた男の子が困った様子。
「僕の名前はアルットンっていいます。僕は蒸気魔道具師を営んでおりまして……」
「蒸気魔道具師?」
「蒸気機関を魔道具に組み込んだ最新の魔道具を作ってるんです! そんなことより! あなた方は強いとお見受けいたします! ギルド……のほうは組んでいますでしょうか!」
「組んでるけど?」
「仲間に採掘士、鍛冶師、僧侶の方は!?」
「いるけど」
「よかった……! お願いしたいことがあるんです!」
《特殊クエスト:蒸気魔道具師アルットンの夢 を受けますか?》
というアナウンスが流れる。
特殊クエスト……? 普通のクエストではないのか。赤いアイコンだったから普通じゃないというのは分かっていたが。
これをクリアしたら何があるんだろう?
「いいですよ」
《特殊クエスト:アルットンの夢 をギルドリーダーのテンコが受注しました》
こういうアナウンスがくるのか。
「本当ですか!? ではここではあれですし、僕の工房に来てください!」
そういって私たちはアルットンについていく。
アルットンの工房は街のはずれにあり、建物からたくさんの煙突が突き出ている。中にお邪魔すると、たくさんの鉄の塊がそこら一帯に散らばっていた。
「散らかっていてすいません」
椅子を二つほど出される。
目の前に座ったアルットンは私たちの目を見て語り始める。
「僕には夢があるんです!」
「夢?」
「蒸気機関で走る……蒸気機関車を作ることなんです!」
「蒸気機関車?」
蒸気機関車か。たしかに夢があるな。
「設計図はすでに完成しているんです……。が、素材が足りないんです」
「私たちに頼みたいのはその素材集めか」
「はい! 必要な素材はこちらになります。どうにかして集めていただけませんか! この蒸気機関車は海をも越えられる力を持ちます! 隣の大陸とかにも協力を仰げば大陸間でも移動が可能になる……! だからどうか!」
「わかったよ。集めてくるよ」
蒸気機関か。
これはたぶん、クリアするとゲーム世界に何らかの変化がある類のクエストなんだろう。受けておいて損はない。
これが完成したら大陸間に蒸気機関車が走ることになるんだ。
「お願いしまーーーーす!」
私たちは工房を後にして、必要な素材を見てみる。
【必要な素材】
・リハジマの鉄インゴット ×50
・トネクスの銀インゴット ×50
・ドサーの銅インゴット ×50
・フォアクロイのサクラ鉄インゴット ×50
・リハジマの涙トパーズ ×5
・トネクスの太陽ダイヤ ×5
・ドサーの塩アクアマリン ×5
・フォアクロイの熱ルビー ×5
・山賊ベアーの鉤爪 ×1
・ダッシュゴンの鱗 ×1
・ジェットシャークの牙 ×1
・機械獅子のタテガミパーツ ×1




