第四エリアへいこうよ!
テンコは既にログインしていて、カメラを回していた。
「お、エルーー! 配信すっ」
テンコは私の姿を見て固まっている。
「黒い半身は!?」
『なんか見ない間に変わってて草』
『えぇ……』
やっぱりそこにつっこまれてしまったか。
私は転職して聖騎士になったことを告げる。
「そんな職業あったかな?」
「え、実際なってるけどないの?」
「みんなファンタジーだしあるだろみたいな感じで探してたけどなかったような……」
『俺もなりたかったけどどうなるかわからなかったしなってない』
『アプデで追加された職業じゃね?』
『そこも回収してくんすか!? 天使だけじゃ飽き足らず!?』
とまぁ、視聴者の人たちも驚いてくれた。
「まぁ、それはいいとして。今日は第四エリアにいくぞーー!」
テンコが天高く腕を突き上げる。
「あ、そうそう。新メンバーまた加入。サンダルちゃん!」
「エルっちー。仲間に入れてもらったぁ」
「セルリアンの紹介でね!」
「……そ」
モヤァ。
私の感情にテンコが気づいたのか、テンコはニヤリと笑っていた。
「セルリアン、よかったね」
「何がです?」
「あれ、気づいてない?」
「え?」
「え?」
テンコは少し笑いながらセルリアンに耳打ちをしていた。
セルリアンの顔がどんどん嬉しそうな顔になっていっている。
「まぁ、私としたことが……。大丈夫です、私の心に決めた方は貴女ただ一人ですので」
「…………ごめん」
「いえいえいえいえ! ふふ」
「なに? なんの話?」
「まぁ、込み入ったお話でしょう」
「あ、テンコーセーじゃん。仲間? よろ〜。うちサンダル」
「アルトです。今日は第四エリアへ行くと聞いてログインしたのですが……」
「そー! いこー!」
第四エリアへ行けるのは今現在、私、テンコ、アルト、セルリアンの四人。
サターン、ブリさんは行けない、サンダルはどうだろうか……。
「サンダルは第四エリアいける?」
「モチ! うち採掘師だから楽々いける!」
「え、そうなん?」
「このゲーム、戦闘職はエリアボスを倒さないとならないんだけど生産職とか採掘職の人は解放レシピとか解放鉱石とかそういうのが用意されてんだよね。戦いじゃない別ベクトルのボス。手軽に行きたいならそっちなんだけど……。まあそっちもそっちでだいぶむずいらしい」
そうなんだ……。まあ生産職の人とかはたしかに戦えるわけがないもんな……。
まあ、となるとサンダルは第四エリアには既に行けるのか。五人。結構な大所帯になってしまったな。
「ま、第四エリアへレッツゴー! どんなとこかな〜!」
「事前情報とかは仕入れないできましたが……。落ち着けるところだといいですね」
「第三エリアが海っしょー? 今度は山だったりして!」
「でもただの山ならこのエリアにもありますし火山とかでしょうか」
「いってみにゃわからんだろ。海を越えた先にあるんだよな〜。移動で時間かかりそう」
ファストトラベルシステムがあるとはいえ、行ったことのないところは歩いていくしかない。
第三エリアに転移ポイントを設置してあるので皆で転移、そして私以外は海の上を移動できる道具を購入していた。
「ひゃっほぉぉぉう!」
「いやっふぅーー!」
「元気だなぁ」
「海を渡っていくということは島ですかね? それとも新たな大陸?」
「新たな大陸じゃないですかね。流石に島だと狭いような気もしますし」
「見えてきた」
大陸が見えてきた。
その大陸は、なんというか少し暗雲が立ち込めていた。




