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放課後デート ②

 放課後デート。それはいい。

 いいんだけどさ。


「あ、これ似合いそうですね〜。ください」

「わぁ……! ください」


 なんかすげーポンポン買ってる。

 値段も何も見てないし気に入ったからってだけで買ってる。

 というか、セルリアンのヤバいところはデパート側の対応にあってなんというかめっちゃピリついてるし、さっきの田中さんなんかは私に高級菓子折りを渡してきた。なんで?と思ったらセルリアンの機嫌を取っていただいたからという。


 そこまでさせるほどやべー顧客みたい。なんだこの金持ちは。ちょっと怖いんですけど。


「あ、放課後デートって浮かれてついポンポン物を買ってしまいますね」

「浮かれるってレベルじゃない気もするけど?」


 さっきからいくら使ったんだろうか。

 めっちゃ高そうな服とか腕時計をポンポン買ってくしコスメとかも悩まないで買っている。

 めっちゃ怖い。


「ふいー。いい買い物しましたね。少し休憩しましょうか。レストランもたくさんあるので悩みますね。何か食べたいものはありますか?」

「え? あー……ならアイス……かな」

「ならばあそこですね」


 ということで、デパートの中にあるジェラート専門店へ。

 バニラ味を選ぶ。この値段は500円とまあ、庶民的な価格ではある。いや、アイスに500円は実は高かったりする? わかんにゃい……。


「あれー、天使さん」

「ん?」


 ジェラートを堪能していると。

 同じクラスのギャルの三田(さんだ) 流音(るおん)がスマホを片手に歩いていた。


「天使さんもこのデパート利用するんだぁー。まあー、天使さんは可愛いからコスメとか気にしてるのかな?」

「え、そんなことはないけど……」

「え、そうなの?」

「うん」

「……化粧とかしたことある?」

「ないけど……」

「ま!? それでその可愛さ!? やべー!」


 三田はゲラゲラと笑っていた。


「いいなぁ。私はメイクで誤魔化さなきゃ可愛くなれねーからさ。羨ましい〜。あ、隣の子は友達?」

「セルリアン・エリスといいます。よろしくお願いします」

「カタカナの名前だー! マジの外国人?」

「イギリス生まれです」

「そーなんだ! すげー!」


 セルリアンは机の下で私の袖をギュッと掴んでくる。

 怖いのだろうか。


「セルリアンっちはメイク映えしそー。ねぇ、メイクさせてくんない?」

「はい?」

「私メイク好きでさ! 可愛い女の子にメイクしたいの!」

「……なら天使さんにお願いします」

「よっしゃ! じゃーメイクコスメ買わんとね〜」

「持って来させますよ! 皆さんでサロンに参りましょう!」

「「ん??」」


 私と三田はサロンに通される。

 三田は私に聞いてきた。


「私もこのデパート何度も利用してるけどこんなとこしらないよ? なんかやべー人?」

「……社長令嬢」

「え……」

「すんげー金持ち」

「やば……」


 三田もセルリアンを見る目が変わっていた。

 化粧品を持って来させられた田中さんから化粧品を受け取り、私はさっき買った服を着て三田にメイクをしてもらう。

 そして、私はセルリアンにそのメイクをお見せした。


「宝塚風美女……!」


 スマホでパシャパシャと写真をずっと撮っている。

 私も鏡を見てみると、本当に宝塚に出てきそうな王子のような感じのメイクが施されていた。


「三田様、ありがとうございます」

「いえいえ。私もセルリアンちゃん……様に喜んでもらえてうれしいです」

「セルリアンでよろしいですよ、三田様」

「じゃあ私も流音でいいですよセルリアンちゃん」


 二人が握手を交わしていた。

 今のスタイルは本当に王子様みたいだ。男装の麗人っていいよね。私こういうの好きなんだよなぁ。女性が男装するシチュってよくないですか。


「さぁ、お嬢様。デートの続きへ参りましょう」

「はい……!」

「意外とノリいいね? 天使さんって」

「まー、オタクだからね」








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