氷の女王は笑う ⑦
氷の女王のもとへ向かう。
氷の女王に集めて来たものを捧げる。
「うむ。よくやったのぅ。では、そなたらを……そな……た……ら……を」
「…………?」
氷の女王は汗をだくだくと流していた。
「そうであった。戻るための鏡をどこかに落としてしもうとるのだった」
「おい」
「さ、探してきてくれぬか? な? お主たちも元の世界に戻りたいじゃろ?」
氷の女王……。なぜそんなものを落としたんだ。
ツッコむ気にもなれず、私たちは「はい」としか言えなかった。
とりあえずどこに落としたのか、ノーヒントで探すのは……。
「さ、最後に見たのはちょうど白銀の雪原だったかの……」
「……」
白銀グリズリーと戦ったあの場所だ。
あそこにあるのか? とりあえず私たちはまた再び白銀の雪原に向かう。
「この広大な雪原で鏡を探すの難しくないですか? 雪で埋もれてるかも」
「いや、心当たりがある。ゲームなんだからこういうのはきっとどこかにポツンと落ちてるわけじゃないはず。となると」
私たちは白銀グリズリーを見つけた場所に向かう。
そして歩いていると再びズボッと身体が雪に埋まり、クレバスが出現した。
「ゲームということを加味するならこういう隠しエリアに落ちてる……と思う」
「だいぶメタ読みですね」
「メタ読みしなきゃ探し物できないだろ」
私はアルトを抱えゆっくりと下に降りていく。
クレバスはとても深く、まだ地に着きそうにない。陽の光が届かなくなってきたところで、壁が光っている。
氷の壁の中に光るキノコが埋まっており、それが光源となって周囲を照らしているようだ。
「地面が見えてきた」
地面に着地。
氷の割れ目の中は一本道になっていた。光るキノコのおかげで視認性は良く、とりあえず明かりの心配はいらないみたい。
「あ、これじゃないですか?」
「お、それだろ」
クレバスの底には古びた鏡のようなものがあった。
手鏡みたいな鏡だ。ここに落ちてひび割れもしてないあたりものすごく強い鏡だな……。
「あとは出るだけですね」
「の前にここを探索していかない?」
「探索……ですか?」
「こういうところを探索しておいた方がいいと思うわけよ。何かあるかも〜」
私は一本道を歩いていく。
すると、氷の壁に割れ目みたいなものがあった。奥にはなんかの扉がある。
やはり何かがあった。私は熾天使の剣を召喚しひび割れた氷の壁を攻撃してみると、氷が割れてその扉への通路が出来上がる。
「本当に何かあった」
「な? こういうのは探索しておかないと損なんだよ」
扉を開ける。
扉の奥には空間が広がっており、中央には台座が鎮座していた。
台座の上には本のようなものがポツンと置かれている。私はその本を手に取ってみた。
「これ、スキルの秘伝書だ」
「こんなところにあるんですね……」
レア度は……。
「レア度8!? すっご……」
「最高レア度……!」
私はスキルの秘伝書を手に入れたが……。
「アルト、いる?」
「え?」
「いや、これ一個しかないしアルト使う?」
「いえ、私は遠慮しておきます。ここを探索するって言い出したのはエルさんですしエルさんが言い出さなかったら見つかってないですし」
「いいの?」
「こういうのは先に見つけた人勝ちだと思うんですよ。欲しいですけど流石に私が使うのは恥知らずっていうか……」
「私は別にいいけど……。でも、まぁそういうことなら」
私はスキルの秘伝書を早速使ってみることにした。
《スキル:絶対零度 を取得しました》
《絶対零度と熾天使のスキルが反応を起こしました》
《スキル:絶対零度 がスキル:終末の光 へ変化しました》
なんか変なことになってる!?
【終末の光:自身の半径10mに無数の光の柱を落とし攻撃する】
【絶対零度:自身の半径10mにいる者を全て凍らせる】




