スタンピード その後
スタンピードが終わり、全プレイヤーにスキルの秘伝書が配られた。
私はとりあえず配られた秘伝書を使用する。
《スキル:落花 を取得しました》
【落花:スキルを使って3秒間、攻撃を受けると相手にそのダメージを跳ね返す】
カウンター系のスキルだった。
3秒という短い時間しか受け付けないらしい。攻撃を受ける少し前に発動しなくちゃ意味なさそうだ。
タイミングが結構シビアになりそうなスキル。強いっちゃ強いかもしれないけど扱いづらい。
「まぁ、こんなもんか」
「ほほう、このスタンピードを終えて作れる装備が増えてるみたいだぜぃ」
ブリさんが自分の持っているレシピを眺めながらそう言っていた。
「増えてる?」
「試しに作ってみるかぃ。一角ウサギ死ぬほど倒したってぇんなら素材は山ほどあんだろ? あたいに寄越せ」
「ん」
私は一角ウサギの素材を全部ブリさんに渡す。
そして作業台に向かうととんてんかんとやり始めた。そして出来たものは。
「きゃーーっ! こんなバニーガールになら奉仕してもらいたいですわー!」
「バニーガール……」
さっきのトンカチでのトンテンカンはなんだったんだよ。
頭にはバニーのカチューシャ、バニーガールスーツという装備が新たに追加されているようだ。
一角ウサギだったからバニーガールって安直な……。
「属性盛ればいいってもんじゃないぞ」
「…………えっちで俺はいいと思う」
「は? 私の運命の人をそういう目で見ましたか?」
「え、あ、いや……」
「でもバニーガールかー。流石にこれは着たことないなー。子役時代に着せたらダメだったしね」
『公序良俗』
『流石に大人ならまだしも子どもにこれはダメじゃろ』
『おい待てぃ。エルとテンコは高校二年生だから厳密にはまだ子どもだ』
『早く脱げ脱げ! 違法な匂いがする!』
テンコはコメント欄を無視してバニーガールの装備をつけた。
そして、さっきまでサターンに突っかかっていたセルリアンもバニーガールの装備をつける。
「ペアルックですわねっ」
「ブリちんは着ないの?」
「あたいにはそんなもん似合わねえからな」
女の子なら全員似合うと思うが。
私は別に着ても着なくてもいいけどアシュリー……先輩が着たらめっちゃえっちだろうな……。
……うん、いい。あとでお願いしてみよ。
「もーいいか? 着替えるぞ私は」
「えぇ!? 似合ってますよ!?」
「似合ってる似合ってないじゃなくて性能が…‥。完全にこれ見た目専用だろ」
「たしかにね。なんのスキルも発動してないしステータスもちょっと上がってるとかだしねー」
私は宵闇のビキニアーマーに着替える。
スタンピードで得られた戦果はバニーガールとスキルの秘伝書。ゴールデンラビッツの波もあったのでスキルの秘伝書を複数手に入れた人は多そうだ。
それにしても今回、初めてそういうのに出会した。
ワールドクエスト……。そういうのも今後開催されるのかな。
「あ、運営からお知らせ来てる。明後日アップデートで一日ログイン出来ないって」
「明後日……。あっ、ならば運命の人、花火を一緒に観ませんか?」
「花火ぃ? あー、そーいや開催される日だったか」
花火かぁ。
久しく観てないな。
「いいよ。行こう」
「本当ですの!?」
花火楽しみだ。




