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スタンピード ②

 スタンピードは収まらない。

 終わりが見えないモンスターの群れ。徐々に追いつかなくなっていき取りこぼしが増えて町に被害が出てきている。


「キリがないなぁ! "グランドパンチ"!」


 テンコは地面を力いっぱい叩き、衝撃波を発生させる。

 私はただひたすら目の前の敵を斬り捨てていく。なんというか無双ゲームやってるみたいで割りかし気持ちがいい。


「いつになったら終わるのでしょうか」

「さぁな。わかんねーけど手を動かすしかないんだろ?」


 合流したセルリアンとサターンも加わり、ひたすら一角ウサギを含む始まりの町付近に生息するモンスターを狩りまくる。


『どこの配信者もワールドクエストに参加してて草』

『画面が大体みんな同じ』


 この状況を配信しているのでこちらの様子も筒抜けである。

 大体の配信者がこれに参加しているらしく、みんな一角ウサギを相手にしてるのだとか。じ、地味な絵面だなぁ……。


『てかなんかエルが豪華になってね?』

『進化した?』

「進化したよ。今それどころじゃねえって!」


 一角ウサギを斬りまくっていると。

 奥の方から何か眩い光を放つウサギがこちら目掛けて走ってきていた。


「あれは……! 超レアな魔物のゴールデンラビッツ!」

「なんだそれ」

「倒すとレアなものを落とすんだよ」

「よし私がやる」

「あ、私も欲しいのに!」

「早いもん勝ち」


 私は光の矢を使う。

 狙いを定めて矢を放ちゴールデンラビッツの頭を撃ち抜いた。

 ゴールデンラビッツはひっくり返り消えていく。そして、何かをドロップしたのだった。私はドロップ品を拾い上げる。


「ずっる〜!」

「遠距離攻撃持ちは強いね。さて、何を落としたか〜と。スキルの秘伝書! よっしゃ! レア度は……7。いいじゃんいいじゃん」

「くっそ……。次来たら私だよ!」

「おっけ。とりあえずつーかおっ」


 私はスキルの秘伝書を使用。


《スキル:地烈斬 を取得しました》

【地烈斬:唱えながら剣を振り下ろすと衝撃波を放つ】


「地烈斬!」


 早速使用し、剣を振り下ろすと衝撃波が大地を割る。

 数mほど衝撃波が走り目の前の一角ウサギの群れを蹴散らしていく。


「この振り方……。必殺技の名前はチェストだな」


 チェストと設定し、剣を握る。


「チェスト! チェスト、チェストぉおおおおお!!」


 誤チェストでごわす、なんちゃって。

 一角ウサギを(チェスト)していく。やばい、名前からしてこのスキル楽しい。名付けてよかった。


「うほぉ! 二匹目のゴールデンラビッツ!」

「誰かに取られる前に私じゃあああああ!」


 テンコがゴールデンラビッツを倒した。

 その瞬間。


「嘘でしょ?」


 テンコの奥の方からやってくる群れ、全部が黄金色に輝く一角ウサギ。


「ボーナスタイム突入! ボーナスタイム突入!」


 周囲のプレイヤーも喜んでいた。

 ゴールデンラビッツの群れがこちら目掛けてやってくる。

 テンコも意気揚々と倒していき、セルリアンたちも笑顔でゴールデンラビッツたちをしばいていく。ただサターンはゴールデンラビッツのこと知らないのかあまり嬉しそうな顔をしておらず、淡々と倒しまくっていた。


「すっげー! スキルの秘伝書めっちゃ手に入った!」

「レアな魔物の素材も手に入ったぜ。これ俺狙ってたやつ!」

「ありがとうスタンピード! 美味いなこれは!」


 ゴールデンラビッツは必ずスキルの秘伝書を落とすというわけではなく、レアなモンスターの素材とかを落とすようだ。


「うお、黒龍の鱗……。こんなんも持って……てかゴールデンラビッツってレジェンドエネミーの素材も落とすの……?」

「…………やべえモンスターだな! あぁ、波が終わった」


 今度は普通の一角ウサギの群れになってしまった。

 ゴールデンラビッツ、結構倒したと思ったがいくらスキルの秘伝書が集まったんだろうか。










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