信用できない悪魔
「どーもー。改めて悪魔のサターンでーす。よろしくお願いしまーす」
テンコとブリさん、セルリアンに新たに加わることを告げる。
ブリさんは若手俳優に驚き固まり、テンコは久しぶりと声をかけていた。
「知り合い?」
「んー、私が子役まだやってたときにデビューしてエキストラとして共演したんだよ〜」
「そーなんだ。俺の憧れでもある大先輩なんだ」
「年齢はサターンの方が上だろぃ?」
「年齢なんて関係ない。誰かを敬うのに年齢なんていらない」
「立派な心がけですねぇ〜。でも……運命のお人は渡しませんわよ、殿方」
「運命のお人?」
そういやチームエンジェ、女性しかいないんだよな。ブリさんも女性だしセルリアンも女の子だし。
ここにきて初男性か。
「……ハーレムだな」
「運命のお人の?」
「サターンのだよ」
「私はっ……! あなた様以外に見向きするような軽い女ではありません!」
と抱きついてくる。
はは、光栄の極み……。
「で、悪魔なの?」
「そう。エルさんと同じような感じで……」
「…………やり直してくださる? リセマラ」
「おいおい」
「私だってエルさんとお揃いで始めたかったんですのに……!」
あぁ、同じような最初から転生体というのがだいぶ面白くないのか。
ここまで慕ってくれるのは嬉しいんだけどなんかヤンデレ化とかメンヘラになりそうですごい怖い。私は純愛が好きなんです。
「悪魔っつーことは天使と対だろぃ? 天使と対になるようなスキルとかあんのかい?」
「私は光の弓で、サターンは闇の槍を出せるらしい。スキル効果は私とまったく同じ」
「ってえと武器次第で威力が変動するもんか。なら、お前さんの武器を作ってやらねぇとな!」
「悪魔殺しの槍を私にも作ってくださいな」
殺すつもりか?
「えっと……セルリアンさん。俺は別にエルさんを盗ろうとしてないから」
「嘘です、信じられません。お父様は男性は信じるなと言っております」
「英才教育の賜物だねぇ〜」
「私は父さん、兄さんを含め殿方全員信頼してません!」
「教えたのは父さんなのに可哀想すぎる」
教えた張本人すら信用されてないのかよ。
「でも前に私を兄と結婚させるとかなんとか」
「日本では同性婚ができないが故に仕方なくです。血縁関係になれば、私はあなた様と一緒にいられるんです!」
「だいぶヘビーな愛だね」
「エルってまあまあ女たらしだねぃ」
「というか、変な人だいたいエルに寄ってくる」
変人ホイホイか私は。
でも変人って数えるほどしかいないと思うが。中学時代には公園で下だけ何も履いてない女性の露出狂に一週間毎日出会したりとか、痴漢してくる女の人とかにしか出会ったことないけど……。
「類友?」
「おいなんだコラ。私が変人だって言いたいのか」
「変な性癖がないだけの普通の女の子だよ。そういうフェロモンが出てるだけ」
「カブトムシの罠みたいな存在なの私って」
言うほど変人と出会したことはないつってんのにな前々から……。
「やっほー、エルちーん、遊びにきたよ〜!」
「エルエルちんちん! 遊びにきたぜ!」
「アシュリーはいいとしてノウン、下ネタは低俗なボケだやり直し」
「ぐあーっ! 辛辣な評価ーー!」
アシュリーとノウンがやってきた。
どうやら遊びにきたようで、私にクエストに一緒に行かないかというお誘いなのだが。
「わっ! 土御門さんだ……」
「お、知ってくれてるのかい?」
「は、はひっ。わ、わわ、私ファンなんですぅ……。あ、あの……握手を」
「それくらいなら」
アシュリーは照れながら握手。
本当にファンらしく、割とドギマギしているというか、キャラが崩れて素の状態になっていた。
「……あ〜くまったくまった。悪魔がいらぁ」
「下手なシャレはやめなシャレ」
「定番!」
「……運命のお人の周りには女の方が多い。敵……」
すぐ敵認定するのやめようね。
明日からしばらく一日一話になります……




