ワクワク ①
今現在のポイント数は6pt。ワンペア倒すごとに2pt貰える。
順調とは言えないが、まずまずの滑り出しではある。私が敵の攻撃を引き受けつつ、ノウンが攻めるというテンプレはいまだに崩れていない。
「もっと稼ぎてぇー。宝くじみたいに当たったら一億ポイントとかやってくんねーかなー」
「それやったらもうクソゲーだろ」
私はポーションを飲み、体力を回復。
このイベントではポーション10個、MP回復ポーション20個があらかじめ配られる。使い切ったらポイントで買うしかないらしく、ポイントを集めるだけじゃなく使うことも大事である。
私たちが森の道を歩いて、数分後。森を抜け、再び平原が広がっていた。
見通しがいい。敵の居場所はだいぶわかりやすくなる。森の中は木を隠れ蓑にしてやる奴も多い。真剣勝負をすんならここが一番ベスト。
「爽やかな平原だぁーーー!」
「油断するなよ」
「大丈夫大丈夫! 私たちは全力で逃げてたわけだし流石にここまでもう来てる人いないって!」
だがその瞬間、どこかから魔法が飛んできた。私の背後から撃たれたようで、私も気が付かなかった。
火の玉がノウンに当たり爆発する。
「チッ」
剣を構えてやってくる怖そうな男。
背後ではデカいお胸の魔法使いが杖を構えている。
「仕留め損なった、悪い」
「いいってことよ。これで片方はだいぶ削られた」
「デカい胸の人の声、低いな。男?」
「女のアバターでやってるんだよ。悪いか?」
「いや、そういうの出来るから別にいいけど……。やるか」
私は剣を引き抜く。
「噂の天使ちゃん! 俺らの糧となりやがれ!」
「断る!」
「そうかい! 焔裂斬!」
剣が炎を纏い、私の肩に当たる。
ダメージは少ない。が、防御ダウンというデバフがついていた。
なるほど、デバフを付与しながらの攻撃か。
「ファイヤープロージョン」
「そうさ問屋がおろサラマンダー! ハイ・ヴォルテージ」
ノウンの身体が電気で包まれる。
これがノウンの唯一の火力アップ要素らしい。攻撃に雷属性が付与され、攻撃に当たった際稀に相手を痺れさせ動きを止めるのだとか。
そしてこのスキルの真骨頂は。
「は、はや……」
「双剣は機動力命だぜぃ!」
一定時間自身の速度を上げる。
夥しいほどの剣で斬られる魔法使いの人。なんとか防いでいるようだが、持ちそうにはない。
「ノウン、ぶち上げていこうぜ」
「もちよ! 私ちゃんは最初っからハイテンションフルマックス〜!」
私は男を蹴り飛ばし、光の弓を出現させ、一発狙いを定めて撃つ。
私と対峙していた人は狙われまくって身動きが出来ない魔法使いの人を止めようと走り出していた。光の矢を叩き落とそうと剣を振るが当たらない。
「チッ……」
光の矢は男に当たった。
体力を少しは削ったようだが倒すまでには至らず。私はもう一発放つ。
だがしかし。ノウンのスキルが解けてしまった。
「光の矢が放たれてんぞ! 気をつけろ!」
「防いでやるさ! 俺の防御魔法で!」
防御魔法が展開される。
が、防御魔法をすり抜け光の矢は魔法使いの頭に当たった。
思いっきりクリティカルが出て、体力がごっそり削られている。
「防いだはずなんだけどな」
「光の矢は防御出来ないんだよね」
「なるほど。厄介」
避ける以外の回避方法がないというのは厄介だろう。
「……逃げるか」
「だな。勝てねーわ」
そう言って、男たちは走り出した。
逃げる、これも戦術ではある。が……。
「させないよーん! あっひゃっひゃっひゃっ!」
ノウンがすぐに追いつき、魔法使いを斬る。
「ちっ……」
「ありがとさん。楽しかった」
そう言って消えていく。
「いえーい!」
ノウンとハイタッチ。
私はMP回復ポーションを飲んでいると。背後から強いオーラを感じた。
振り返ると、強そうなプレイヤーが二人空から落ちてきたようだ。
「おい、あんまワクワクさせんなよ!」
「好きだねその漫画。私も好きだけどさ」




