そろそろ夏休み!
もういくつ寝ると夏休み。
テストが返却される。私は全教科満点……と言いたいところだが、平均で80点くらいだった。
現代文、社会、英語は90を超えているが数学と科学で大きく点を落としている。
ま、しゃーない。切り替えていけ。
「ま、流石に赤点まではいかなかったな。私は……」
天子はというと。
放課後、天子のクラスに向かうと天子は放心状態のまま固まっている。
「あ、天使さーん。麗さん動かなくなっちゃって。どうにかしてくれない?」
「はいはい」
天子の身体からは魂が抜けている。
私はとりあえず脳天にチョップを喰らわせると天子は飛び起きたのだった。
「はへ? げんひふ……」
「どこにトリップしてたんだ」
「あ、アルフロの世界……」
「ヘッドギアつけてねーんだから行けるわけないでしょ」
まあこうなった原因はおおよそ推定出来る。
「お前赤点いくつだ?」
「……5つ」
「主要科目全滅じゃねーか」
「はひ……」
まあだろうなと思ってた。
ギルド作ってから毎日せっせと依頼こなしてるし、勉強なんて知らないと言わんばかりにゲームをプレイしていた。
「お前台本とかはすんなり覚えるのになんでこれは覚えられないんだよ」
「……だって物語性がないじゃん」
「社会と国語はまあまああるだろ。英語も」
「ドラマの台本には脚本家の心情を答えなさいとか問題出ないもん!!」
「出たら逆に困るだろ」
テストの答案用紙を見せてもらう。
……ボロボロだな。
「お前国語ん時寝てたろ」
「…………」
「起きたら終わり際間近だったから焦って名前だけ書いて0点か……」
「…………」
天子は目を合わせない。
まあ、天子の名前ってすっごい書くの面倒だからな。天子はともかく名字の麗なんてまあまあ画数あるし。
私は天使を笑って留めるって字だからまあまあ楽なんだけど。
「夏休み補習決定か。その分ゲームできなくなるな」
「はい……」
「ま、頑張れよ〜。私一人でもやっとくからさ」
「裏切り者!」
「裏切ってないし天子が勝手に自滅しただけなんだよなぁ」
「うわーーーん!! 助けてよ笑留えもーーん!」
「残念ながら私には便利なポケットや道具はないんだな」
私はそう言って天子の教室を後にする。
おばさんからもあまり甘やかすなと言われてるし、頼られても無理なもんは無理だ。
私は帰ろうとカバンに荷物を詰めていると。
「笑留ち〜、呼んでる」
「誰が?」
「男の子」
「あー……はいはい」
私は呼ばれたので指定の場所に向かう。
「ってあれ? なんで春川先輩が?」
「飛鳥、呼び出したぞ。安心しろ、告白じゃねえ」
「…………ごくり」
「ふふ、笑留ちゃん。来てください」
「はい、よろこんで」
私は膝枕を誘う春川先輩の膝に頭を乗せる。
載せてわかる。やり慣れている……! ママ味を感じる。ママ……。
「ゲーム内で手伝ってあげましたからね。その対価をください」
「私でよければ喜んで」
安定した膝枕とむにゅっと柔らかい胸。ここは天界に違いない。
テスト頑張ったご褒美ってことですか。手伝ってもらった上にこんな美人な先輩の膝枕と胸アイマスク受けるなんて幸せすぎる。
「よしよし」
「ママ……私テスト頑張ったよ」
「偉いですねぇ〜」
「幼児退行しとる……」
あぁ……極楽浄土。
これはきっと同性だから許されてるのだ。神様、私が死んだら来世も女の子でお願いします。




