ギルド設立!
ブリのおさしみさんと、私とテンコでギルドを作る。
メンバーの名前を書き、ギルド設立所と呼ばれる施設で申請するとギルドが設立できたことになるようだ。
「問題は拠点の立地だ。どこに持つかだねぃ」
「だね。どこがいいとか希望ある?」
「あたいはねぇな。始まりの町でビギナーを相手にしてもいいが、それだと戦闘メインのお前さんらは強いところに向かうための距離ができちまうだろ? 第三エリアに作るか?」
「あ、私まだそこまで行けてない」
「え? そんな見た目しておいてまだ第二エリアでちまちましてんのか?」
「最近始めたばかりなんだよねぇ。ついこの前第一エリアから出たばかりなんだよ」
ギルドの拠点の立地について考えていた。
第三エリアにいくなら、私は急いでこのエリアを突破しなくちゃならない。このトネクスのエリアのボスに挑むのにこのレベルだとちょっと不安がある。
ハイオークは余裕だったとはいえど、今回もそうであるとは言えない。
「じゃ、やっぱ始まりの町に持つか? 少しばかり距離ができちまうと思うけどな」
「いいよ。最初のエリアに作ろう。じゃ、ギルド名はどうする?」
「そりゃもちろん……天使がいんだから天使の休憩所とかはどうでぇ?」
「却下。私は天使だけどそれは嫌だ。ラブホみたいだし」
「ちぇー。じゃあほかに何かあんのかよ」
「つったって私もネーミングセンスはないしなぁ」
ギルド名。必殺技とも違うが、今後のゲームプレイにおいても大事な要素になる。ギルド名がダサかったらダサかったでそれはそれで嫌だ。
名前というのはやっぱり大事なもので、今後のゲームプレイに支障が出ないようオサレな名前を付けたい。それかシンプルなやつ。
「じゃあエンジェってのはどう?」
「エンジェ?」
「チーム・エンジェ。いい響きだよね」
「それなりにはな」
「ふぅん。まぁ、それでいいんじゃねえか? ギルド名は申請したら変えられるから嫌になったらそれでもいい。あたいはリーダーの指示に従うぜ」
「え、私リーダーなの? ブリのおさしみさんじゃないの?」
「何言ってやがんだ。あたいはトップに立つ器じゃねえ。あたいはお前さんらの下で好きにやれりゃそれでいい」
「えぇ……。まぁいいよじゃあ私で……」
ギルド設立所に向かい、エンジェという名前でギルドを登録した。
私のステータスに所属ギルド:エンジェという項目が追加されている。
「そもそもギルド作る旨味とかあんの?」
「まぁ、素材の共有が自由にできるとかそんくらい? 他にもあるけど。ギルドでも順位がつけられてほかのギルドと順位を競うというものもある」
「素材とか取ってきてくれたらあたいが加工して防具を作ってやっからな! ギルドメンバー同士じゃないと物々交換とかしなくちゃならないんだ。それに、等価交換じゃないとならねぇ。レア度が高い素材をもらうには同じレア度の物をあげたり、それ相応の金を払う必要がある。だがギルドメンバーにはそれがねぇ。つまりだな? あたいはお前さんから素材をもらうときはタダでもらえる。あたいの武器はお金と交換する必要もなくタダであんたらにやれるってことだ」
「なるほど。そういうシステムね」
要するにギルドメンバーじゃないと無償でのやりとりは不可能か。何とも世知辛い。
「ま、仲間に採掘士とか入れたいが入れなくてもなんとかなるしな! 防具にしてほしいもんがあったら素材をくれよ! 作ってやるからな」
「じゃあこれで防具作れる?」
私はハイドラントドラゴンの鱗とかを渡してみた。
「……ハイドラントドラゴンの鱗ォ!? 超レアもんじゃねえか!?」
「これで作って?」
「い、いいい、いいいぜ……」
声が震えている。
「おい、なんでレジェンドエネミーの素材が……。今まで誰もゲットしたことない代物だぜ……」
「一応特殊勝利って形で勝ったからねぇ」
「……誠心誠意、作らせていただきやす」
「あ、はい」




