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仮想現実の世界で自由な旅を 【完結】  作者: からくり
chapter1

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ep.81

【地底世界】

〘そこは深き場所

ただただひたすらに暗闇が広がり続ける場所

救いはない

罪を犯し、女神様に嫌われた者が堕ちる場所であり、ソコに至れば最後、這い上がることもできず、永遠の時を彷徨うことになる


別の名を罪過の地〙


火口を抜けた先は真っ暗だった。

とにかく先が見えないし、リンコニの背中もよく見えない。


『しばらく暗いままだ。全速力で飛んではいるが、魔王ディモニの住む場所までは遠くてな』

「魔王ディモニ」

『それがここ、地底世界を統べる王の名だ。かつては共に旅をした仲だが……会うのは久しぶりだな』


魔王と言えばミウロゥが以前言ってたな。

偽物がいたとかなんとか。


『ディーに会うのも久しぶりだね。元気にしてるかな』

『さぁてな。お、見えてきたぞ。あれが魔王ディモニの住む屋敷だ』

「……全然見えねぇな」


いくら目を凝らそうと見えるのは暗闇。

明るくしてもダメだろうな。


「見えますか、リルナ?」

「ううん、見えない」

「地面にはいっぱいいるのが見えますのにね」

「ね。弱そうに見えて強いのばっかりいるよね」


2人の会話が聞こえて俺も下をなんとか見ようとする。

もちろん暗闇しかみえなかったが。


「下にいるのは気にしない方がいいよ、リベット」

「クランがそう言うなら気にしないでおくか」

「……ボクが嘘をついてるとか思わない?」

「俺に嘘をついたことないだろ、お前」


冗談はあるだろうけど、決して嘘だけはついたことがない、と思う。


「……なぁに? 急なデレ期ですか〜?」

「顔真っ赤だぞ」

「そこは見えてても黙ってるの!」


両隣はリルナとレルナが座っているが、その向こう側に座っているクランの顔くらいなら見えるからな。


『もう着くぞ。ミウ、降りた時の対処は任せる』

『任せて。屋敷に入るまでちゃんと護り通すから』

「何を……」

『後だ! カウントスリーで飛び降りろ! スリー!』


縄が解ける。


『ツー!』


リルナとレルナが俺を掴んで飛び上がる。


『ワン!』


地面へめがけてフワッと降りていく。

ようやく分かった。

弱そうに見えて強いの意味が。


「な、なんだありゃ!?」


そこにいたのは人と獣が混ざりあったような、形容しがたい化け物。

それの大群だった。


「はーい、見ない見ない。2人とも屋敷の扉は開いてる。さっさと入って」

「分かってます」

「パパ、ちょっと急ぐね」


クランに何かを掛けられ、目の前が真っ暗になる。

それと同時に身体がグンッと加速する。

止まった時に顔にかかっているものを外すとサングラスだった。


【サングラス】

〘全ての物を見えないようにする特別製サングラス。掛けただけで暗闇が視界を支配するため注意が必要〙


どこで使うんだ……さっきか……

今回もお読みいただきましてありがとうございます。

見たな? ならば精神鑑定だ。

リベットが無事なのはクランがサングラスをかけた瞬間にサクッと治療したからです。

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