ep.66
【ジャングル大国ターサン】
〘街の近くには密林が広がっており、多種多様な植物が生息している。またジャングルの深部から火山へと突入することができる。地熱による温泉も湧いている。
獣には気をつけろ。奴らは虎視眈々と狙いを定めてくる〙
ターサンに入ると街を歩いている動物たちが目に付いた。
あれが獣人族か。
色々いるんだな。
「とりあえず冒険者ギルドに行くとするか」
「ならあそこだね! 基本的に冒険者ギルドは街に入ってすぐにあるからね!」
確かに分かりやすいところにあるな。
とりあえず向かうとするか。
「んぁ……こ、ここは……」
「おはよう、リルナ」
起こさないようゆっくり歩いていたつもりだったが、どうやら起きたみたいだ。
「お、お父様!? と、ということは……」
「ずーーーっと起きなかった寝坊助のリルナが悪いのです」
「れ、レルナ! ど、どうして起こしてくれなかったんですか!」
「起こしました! 何度起こしても起きなかったのはリルナです!!」
とりあえずリルナを降ろして、今度はレルナの前で背中を向けてしゃがむ。
「お、お父様!?」
「リルナはおんぶしたからな。レルナは抱っこしてやろう」
「そ、いぇ、わ、私たちは……」
「私たちだけ恥ずかし……いい思いをするのはズルですので、レルナもどうぞどうぞ」
「お、押さないで欲しいです!!」
どうやら後ろでリルナがグイグイ押しているようだ。
結局押し負けたようで、恐る恐る乗ってきた。
「さぁ、行くとしよう」
「ほ、ほぉぉぉぉぉ!!」
レルナが声にならない声を上げているが気にしない。
「お、お父様! 高いですよ! いつもと違います!」
「ハッハッハッ、そりゃよかった」
「むぅ……私たちも起きていればよかったのに……」
「寝坊助のリルナには味わえない景色ですねぇ!」
片手でレルナを支え、もう片手でリルナと手を繋いで歩く。
レルナがリルナを煽って、リルナは頬を膨らませているが……まぁ、そのうちな。
「うーん、後ろから見ると親子だねぇ」
『創造主のお前よりよっぽどいい関係だね』
「え、なに? 喧嘩売ってるの? 勇者様と言えど容赦しないけ―」
『フッ』
ロクトに頭をかじられてる音が聞こえる。
と、もう目の前か。
「んじゃ、行ってくる。すぐ戻る」
『うん、行ってらっしゃい。このバカは私が見ておくから』
「だーかーらー! 何度も何度も頭をかじるなといって―」
『ぷふ』
レルナを降ろし、2人と手を繋いで冒険者ギルドの中へと入る。
冒険者ギルドの中も外と同じく獣人族でいっぱいだった。
今回もお読みいただきましてありがとうございます。
空気の読めるいい子ですよ、ロクトは。
ちなみにロクトの中ではリベットが自分の主人で、ミウロゥは言うことを聞いておけばいいかな、リルナとレルナには無関心、クランは頭を齧ってもいい対象と思っています。




