ep.65
ログインすると、膝と肩に重さを感じる。
膝を見ると、レルナとリルナが頭を乗せてスヤスヤ寝ていた。
ちょっと前にも見たな?
で、肩には
「むにゃむにゃ……リベットー……あーいしてーるよー……むにゃむにゃ」
「わざとらしい寝言だな、おい」
絶対聞こえているはずなのに、動かないクラン。
『ん、おはよ。いい朝だよ』
「おう、おはよう。お前も寝てて良かったんだぞ、ミウロゥ」
俺の真横に座り込んでいたミウロゥが声をかけてくる。
何かあってもクランが何とかしてくれそうな気はしてるしな。
『癖みたいなものだよ、気にしないで』
「……そっか。ならターサンに行くとするか」
とりあえず足元の2人を揺さぶって起こす。
「ほら2人とも。そろそろ起きる時間だぞ」
「むにゃ……ハッ! ね、寝てなんかないのです!」
「むぅ……眠いのです……」
「り、リルナ! お父様が起きていますよ!」
「むぁ……ぱぱ、おはよーございますー……」
どうやらリルナは寝ぼけているらしいな?
しょうがない。
「レルナ、悪いがリルナをちょっと離してくれるか?」
「分かりました! リルナ、さっさと起きるのです!」
「ぐぅ……」
距離が空いたところで俺も立ち上がる。
クランが倒れた音が聞こえたが……気にしない。
「よっと」
「お、お父様!?」
「寝たいなら寝かせてやればいい。レルナはリルナが起きたら交代でやってやるからな」
「わ、私たちはそ、そんな……」
なんとかリルナを抱き抱えて、幌馬車から降りる。
レルナは……久しぶりに浮いているな?
「あ、そうだ。レルナ、これを預かってもらうことは出来るか?」
「お父様のスーツケースをですか?」
「これじゃ運べなくてな」
「わかりました! 私たちにお任せ下さい!」
そう言ってレルナはステッキをクルクルと回してコツンとスーツケースに当てた。
え、消えたぞ?
「私たちのスキルです! お父様が望まれる時にいつでもだせます!」
「おお! これはすごいな!」
片手でリルナを落とさないよう支えながらレルナの頭をワシワシと撫でる。
「ふへ、ふへへへ……お父様のお役に立てて嬉しいです……!」
「何を言ってるんだ。何時も頑張ってるじゃないか」
ワシワシと撫でていると、
「ちょっと〜、リベット酷くな〜い? せっかくこのボクが隣で寝ていたんだからおはようのちゅうくらいしてもいいと思うんだけど〜?」
「絶対起きてただろ、お前」
俺がそう言うと明後日の方を向きながら口笛を吹こうとしてロクトに頭をかじられていた。
「むがぁ!」
「……なにやってんだ……」
とりあえずアレは放っておいていいだろう。
今はターサンだな。
今回もお読みいただきましてありがとうございます。
それも愛だよ、多分。




