ep.20
「と、言うことがあったのさ」
ミウロゥがプロテージャーと戦っている間、俺にどんなことがあったのかを話すと、彼女は項垂れてしまった。
『護るって言っておきながらリベットは他のクマに襲われてる……不甲斐ない……』
「いやまぁ、プロテージャーの攻撃は飛んでこなかったし、周りに気をつけなかったのは俺のせいだ」
事実戦いに興奮していたのは間違いない。
おんぶにだっこではいけないはずなのにな。
『それでも、護るって言ったのは私なんだから護り通さないといけないんだよ』
「ミウロゥ……」
『勝手なこと言ってばかりで悪いけど、王都に辿り着いたらまたリニダーの街まで送るよ。そこでお別れだ』
「また急だな……どうしてだ?」
『私も修行の旅にでようかなって。多分浮かれてたんだよ。キミと話をしていてすごく楽しかったし、あの頃の楽しさを思い出したから……まだちゃんと戦いも知らないキミを巻き込んじゃった……』
随分と項垂れてしまった。
うーん……
「まず勘違いしてると思うんだが、俺は巻き込まれたなんて思ってはいないぞ。そもそも嫌なら最初にキッパリ断ってるしな」
『……うん』
「それにほら。俺も戦える手段を手に入れたわけだし、少なくとも護られるだけじゃなくなったんだぜ? いやまぁ、ミウロゥやアイツらと比べるとまだまだなんだが……」
『でも……』
「それにさ、楽しみにしてるんだぜ。言ってただろう? 火山の奥で竜王と会ったって。俺もいつか見てみたいんだよ、竜の王様」
現実でも竜が出るゲームはあったし、やったこともあったが、ここまでリアルなVSWだと違ってくるんだろうなという予感はある。
「俺は色々な場所を見て回りたい。確かに自由に旅はしたいとは思う。でもよ、スリルがあってもいいと思うんだ。そっちの方が面白そうだろ?」
『リベット……』
今回は流石に突発すぎたが……このトランプがあれば俺だって戦える、自分を守ることもできる。
「それにさ、ミウロゥと一緒の方が楽しそうだしな。いつか連れて行ってくれよ、火山の奥にさ」
『……分かった。いつか必ず竜王に合わせてあげる。他にももっと色んな場所を巡ろう』
「いいね、そうこなくっちゃ。ミウロゥも知らない場所だってあるんだろう? いつか行ってみようぜ」
『そう、だね。うん、そうしよう。いつか皆と合流してこの世界を巡ろう』
ニコリとミウロゥが微笑む。
何とかなってよかったぜ……
『それでその子たちは?』
「このトランプからでてきたんだよ。さっきはクマに襲われてたからじっくり見られなかったけど」
今なら確認できるな。
今回もお読みいただきましてありがとうございます。
次回はパートナー解説から。




