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あるアラサー女子の恋もよう♪  作者: ステラ
第4章 アラサー女子のお仕事模様♪
63/70

57.不穏な空気には敏感です

お待たせしました。

『…と言うことで、うちの部署からはチーフと私とが内部監査員の一員として、各部署を回って内部監査を行います。日程は各部署の内部監査員が集まり決定します。いつうちに来てもらっても構わないと私は思っていますが、皆さん一応きちんと書類を見直しておくようにして下さいね。終わり!解散!』


樫本所長からの報告…というか宣言?というか、通達をもって会議は終了した。


うわぁ…大層なことになっとるのぉ。


牧くんのとこで発生した事件?がきっかけとなり会社を揚げての大掛かりな「監査」と言う名の不正調査が始まる。


『なんか凄いことになりましたね?ちゃんとしてても、やっぱりドキドキしますねぇ…』

隣で後輩くんが胸に手を当てて呟いている。


「大丈夫よ。うちはきちんとチェック機能が働いてるんだから。自信を持ちなさい!」

バシンッと後輩くんの背中を叩いて気合いを注入。

さっ!仕事仕事!今日は内部監査委員の話し合いがあるので出向はなし。

午後の会議まで自分の部署で、それこそ提出された書類のチェックと部下の仕事の進捗状況を確認しつつ…。ボンヤリと天敵…楢山氏の言葉を思い出していた。


まぁ…あの人=楢山氏はチャラいけど、仕事と人を見る目は(悔しいけど)信用できる。


だからこそ私が不正を暴くように仕向けた。


それも必ず私なら見つけるであろう業務の穴を埋めさせ、知らず識らずの内に相手=対象者を的確に包囲していく。

いやらしいアイツ=楢山氏のやり方だよ…。


…ふんっ。初めからおかしかったのよ。あの問題女子くらいなら、何とかなったはず。確かに扱いづらいけど、会社の害になるほどではなぃ。こっちが本命。


私の時間を返せ!…と言いたいところだが、初めから教えられていたら、こんなに自然に発覚はしなかっただろう。

…しかも噂に聞いたところによれば、不正に関わった人がまだいるのではないか?ということだ。


「だから内部監査なのか…」


…っ⁈

背中がゾクッとして思わずデスクから顔を上げ、私はキョロキョロと周りを見回した。


ふっ…と目に止まった。というか、目が合った?同じオフィスの隣のシマ(チームごとのデスクの塊)に座る一人の女子の動きがぎこちない。その女子の視線がオフィスのドアに向けられている。


私の悪寒の原因は、そこからだった。

なぜならドアの傍に立っている社員が、私をじっ…と睨めつけるように見ていたからだ。


誰だ…?見たことあるような…ないような。と考えていたら

『会議の時間ですよ』と後輩くんに促され時計を見てギョッとした。慌てて資料をかき集めオフィスを飛び出る…予定だったんだけども。飛び出るハズのドア付近に佇んでいる社員が邪魔をしている。

私が脇をすり抜けるようにして外に出ようとしたら、すれ違いざまに『……ボソボソ』と…言われた。

たぶん私に対して言ったんだと思う…。


えっ?

声が遠くてよく聴きとれなかったけど…。


振り向いた時にはすでに、私に背を向けて歩いて行っていた。



『……の…番だから……覚えとけよ』


…はい?

今どきそんな捨てゼリフなん…?

恥ずかしっ!


「疑ってください」って

言っとるよーなもんやん…。

なんだかねー…。









色気も糖度もなぃ。申し訳ないです。次こそは……当てになりませんな。笑

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