表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あるアラサー女子の恋もよう♪  作者: ステラ
第4章 アラサー女子のお仕事模様♪
61/70

56.教育的指導と白羽の矢です。

長らくお待たせしました。…待っててくださる方はいますかね?オフィスLOVEはまだですね。

指導すべき対象が定まってから、二日後。

私は、また牧くんの部署へアドバイザーとして出向いた。


今回は違った角度から問題点を探ってみようと思った。


「このような件は、いつもは誰に相談していたんです?」


『同僚に相談して、部長に報告する感じですかね…』

『…同僚に相談して、分からなければ部長に報告しています』


…なぜに“報告”?

「ふぅん。部長に直接相談したりしないんですか?」と問うた私に皆、口を揃えて言うのは。


『部長に相談すると、自分で考えろと言われそうだから…』と。


「直接言われた訳ではないの?」

『…お忙しそうですし。相談するのは申し訳ないような…雰囲気が』


終いには…

『なんだか背中から、話しかけるなオーラーが…』とまで言われる始末。


今回の依頼には、牧くんの仕事や管理業務改善まで含まれているならば、こりゃ結構やっかいなコトになる。

なぜならば、彼と働いた経験…増してや、少し指導というかアドバイスをしてきた私から言わせると…彼を納得させるには、かなりの労力が必要になる。


説得する材料を集めて、根拠とメリットをきちんと提示しないとなかなか「うん」とは言わない。

効率ばかりを追いかけていては、ついてきてくれないと言うのに…。


「やれやれ…か」と、休憩室の自販機の前でガコンッと落ちてきた缶コーヒーを拾い出す私の独り言。に応える声がひとつ…。


『どこのおばちゃんみたいな独り言ですか?後ろ姿に哀愁すら感じますよ』


もぉ。慣れっこですからね。そんな毒吐きには堪えません。

「…誰のせいでこんなんなっとると思ってんのぉ?」

…えぇ。見事に大人気なくケンカふっかけてやりましたわっ。何か?


『それは私のせいですかね。すみません。で?どんな塩梅です』

やけにあっさり認めたわね。それはそれで気持ち悪いけど…

「そうね。問題はいろんなところにありそうだけど…とりあえず一つは片付けたわよ?」


ない胸を張って、私を見下ろすように立っている楢山くんに向かって言った。

『おぉっ。早いですねぇ。さーすが辻チーフ!その調子でお願いしますよーっ』

いやいや俺の采配が効いたのかなぁ〜と、聴こえたが?私の耳には…。


「まったく…分かってて私に白羽の矢を当てやがったな」と、楢山くんの腕を小突く。


…ん?

その時、ふと視線を感じてガラス張りの休憩室の外を見やる。

「誰もいないか…?勘違いかなぁ」慣れない仕事で疲れてるのかも。サッサと仕事に戻ろう。


「じゃあね!ぼちぼちやりますよ。ご指名どうも」と、ポンッと楢山くんの背中を叩いて休憩室を出ようとした…ら?

ぐいっと肩を掴まれて、後ろに仰け反る格好になった。


っとっと…⁈「何よっ⁈」と文句を言おうとした私に楢山くんが宣った…。


『やっぱり俺の人選は間違えてなかった。本当に頼みましたよ』と真剣に…しかも真顔で。

何なの…?もぉ!近い近いっ!と離れようとしたら、どこかに一旦視線をやって、私に戻しニヤッと笑った。『あともう一つ。感謝してもらわないとなぁ…』


はぁ?もぉ訳わからん。

「…とりあえず私の肩を肘おきにするの止めて」と、肩を動かしてヤツの腕を落とした。


丁度いい高さなんすよね。じゃっ!


とか何とか言いながら、サッサと休憩室を去って行ったよ。

「やれやれ…だよ」

私は、生ぬるい缶コーヒーを持ってオフィスに戻った。



その日は牧くんが外回りから戻る前に、私は自分の部署に戻ったので、後日の知るところになったのだが…。


私が一つ解決した業務改善が、一人の社員の不正を暴くことになったのだった。



それから一週間、牧くんの部署は鳥の巣をつついたかのような騒ぎでアドバイザーどころではなくなり、私は大人しく自分の部署での仕事に忙殺されていた。


樫本所長も不在がちで、幹部の皆さんで集まっての会議なのか、遅くまで会議室の電気がついていることも多かった。


『なんかあったんですかね?こんな騒ぎ以前もありましたよねぇ?何年前でしたか…』と、私の部署の子が営業途中の車内で話していた。


そっか…この子は知らないのかぁ。部署も違ったし、一緒に働いたことないもんね。

「そんなこともあったかねぇ。…まっ。目下我々の目標は、この渋滞を抜けて会議に間に合わせることだっ!」




お読み頂きありがとうございました!

長くなりそうなので、一旦切りました。

気長にお待ちくださいませ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ