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あるアラサー女子の恋もよう♪  作者: ステラ
第4章 アラサー女子のお仕事模様♪
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51.動揺。

4月中にもう一話更新できました!一気に進めたいトコロですが、ココはあえて。

へ…?


助手席側の窓の外に、正史くんが立っていた。


カチッ…

ヴーン…と鈍い音をたてて、パワーウィンドウが開く。


「あ。久しぶり…です」どれくらいぶりだろう。かなりの期間会ってないから、こんな顔してたっけね…。

と私は、ぼんやり正史くんを眺めていた。


『あ。仕事だった?…ごめん』


噂に聞く謝り癖…声かけただけなのに何謝ってんのよ。と、妙な腹立たしさが湧いてくる。なんなの…なんで、こんな気持ちにならなきゃいけないのよ。


「…別に謝らなくていいんじゃないですか?悪いことしてるんじゃないんだから…」と、ハンドルを握りしめたまま、前を向いて私はそっけなく言った。


そんな態度をとる自分にも驚いたけど、何よりこうやって話してるのも…よくわかんない。何よ。何の用事があるのよ私に。


『ごめん…あ。たまたま姿を見かけたから。ここら辺で仕事なの?』元気そうだね…と、宣う彼に。なぜかイライラしてる私は「そう…。これから次の仕事に行くので」と敬語?で話している。


『そっか。変わらず仕事頑張ってるんだね…。よかった…』と、彼がホッと息を吐いたように見えた。

「…えぇ。自分で選んだ道ですから」と、彼の方を向いて答えた。


あぁ…老けたね正史くん。益々、白髪増えてんじゃないの?…体調は大丈夫なの?


とか、思ったことを口に出せればいいのだけれど…。なぜか口をつぐんだ。



数年ぶりに見かけた元旦那の容貌に、内心感想を述べながら、ぼんやりと顔を見ていた。



すると、何かに気付いた彼は、フッと顔を横に向けた。


…?なに?

私も彼が顔を向けた先に、視線を向けた。


あっ…。


さっき別れたばかりの牧くんが、苦い表情で◯◯オフィスから早歩きでこちらへ向かってきていた。


『牧くんも一緒なんだね?』と視線を牧くんから、私に移して彼が言ったから「違う…送ってきただけだから」と、馬鹿正直に答えた。


そうこうしている間に、すっ…と、牧くんが正史くんの前まで歩いてきて立ち止まった。


私が、彼らをぼんやりと眺めていると。


『ご無沙汰しています。元気そうですね?お話中すみませんが、チーフに用件があるんですけど…よろしいですか?』と、前半は正史くんへ、後半は私に向かって牧くんが言った。


『あっ。いや…別に話し込んでた訳ではないから、ごめん。久しぶりだったから…。いいよ。俺はこれで』じゃあ元気で…。と、正史くんは車から離れ歩いて行く。



ホッ…やっと息をしてると感じられる。

白む指先をハンドルから離して、グーパーして感覚を取り戻す。



車の助手席側に立って私を見ていた牧くんが、パッと顔をあげ何かを決心したかのような表情で、正史くんを追いかけて行く。


えっ⁈ どうした?どうした?

と、思わず私は運転席から出て、車の横で立ちつくした。


正史くんと二言三言、言葉を交わして…いや何か一方的に声をかけた?感じがした。


そして、正史くんをその場に残して、こちらへ戻ってくる。

まっすぐに私の前まで歩いてきて、牧くんが『大丈夫ですか…?』と言った。


へ?と言う顔をしていたのだろうか。

『だから、大丈夫ですか?』と、もう一度聞かれた。


「あっ…あぁ!」うんうん。と、うなづいた私のアタマをポンポン…と叩いて、牧くんが言った。


『驚かせないで下さいよ。そんな蒼白な顔色して…心配になるでしょ』と、眉間をよせて怒った風に。


そして、くすくす…といつもの笑い声。


あぁ…心配して来てくれたの?

「どこから見て…?」と、上目遣いに尋ねた。

『あそこの応接スペースから見えたのでね…』後ろの社屋を振り返りながら、牧くんが顎でクイッと指し示す。


ちょうど道に面した側にある二階の応接、待ち合いスペースがガラス張りになっていて、そこから樫本所長の姿が見えている。


にこやかに手を振る所長に、私は手を振りかえして、牧くんに「私に用事って何かあったの?」と聞いた。


『いや別にないですよ?』サラッと言ってのける彼に驚いて、振り仰ぐ。


私に顔を向けた彼は、ニヤッと笑って『じゃあ。そろそろ商談始まるんで行きます。ほら。次行かないと間に合いませんよ?』と、急かすように私の背中を押した。



あっ!腕時計を見て時刻を確認すると、待ち合わせの時間まで30分を切っていた。

ここから15分はかかる場所だから、そろそろ出ないと!


あたふたと車に乗り込む私を見ていた牧くんが、窓が開いたままになっていた助手席側から顔を覗かせ『気をつけて下さいよ。この車新しいんだから』と、いつものように皮肉を言って笑う。


そんな普段と変わらない牧くんに思わず笑ってしまった。

「ありがとう」と私が言うと、車から離れ

“行って”と手振りで言うので、車を発進させた。

バックミラーを見ると、その場で立ったまま私を見送る牧くんが見えた。



あ。そういえば、正史くんの姿がいつの間にか見えなくなってた…。

と、次の商談先に着いた頃に気が付いた。



どうしたんだろ?あの後。

いくら考えても思いつく訳もなく…。


あれこれと、考えている内に商談相手先が見えたので、そこで私の頭の中はお仕事モードに切り替わり、そのことは会社に帰り着くまで頭の片隅へ追いやられていた。







次は、ヤツの視点で進めたいな…予定は未定。

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