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あるアラサー女子の恋もよう♪  作者: ステラ
第3章 アラサー女子の恋愛事情
47/70

43.あたし変わらなくちゃ…。

今章最後です。主人公の独り言と決意。

ずどーん。どすーん…と重い。気分が…いや気持ちが。

なんての…?このもわ~んとした気持ち。


…あそうか、ヤツがさきに帰ってきているのか。

家のドアを空けた瞬間の臭気にウンザリしながら、施錠せずに玄関を上がる。


だって、何かあれば飛び出さなくちゃいけないから。かばんと車の鍵は傍から離せない。


「ただいま~」というあたしの声に返るものはなく、布団の中ですやすやとお眠りあそばす物体ダンナのみ。


ちっ…。(あ、舌打ちは感心しませんねぇ)また酒飲んでるな…。どうしてくれようかっ。と、声には出さずに顔を歪める。


もういいや。一人で晩御飯作って食べよう。と、言いつつも一人分の食事準備って難しいのよね。

結局二人分になってしまい、「はぁ~。やっぱり起こそう」また一人ため息をつく。


「正史くん。起きて。晩御飯だよ」とダンナを起こす。

また、お酒飲んだの?という言葉は飲み込んで…。


だって病院で習ったから、依存症の人には逆効果な言葉だと。

飲んでしまうのは病気だから。本人は意図せずに手が出てしまい、飲んだ後は後悔の嵐に苛まれる。そして、激しく自己嫌悪に陥るうちに、うつ病を併発する。


風邪になったら咳が出て、熱が出るでしょう?

そう、アルコール依存症になると、お酒をやめられなくなる。これが症状。

そしてお酒だけではなく、イロイロなもの(お金、ギャンブル、恋愛など)に執着し依存し、日常生活に支障をきたしてしまう。


初めて病院に受診して、この診断を受けたときは正直ホッとした。

「ちゃんと原因があったんだ…。よかった…」と、彼のお姉さんと安堵したりもした。


実際の彼との甘い新婚生活は半年で終わった…とあたしは思っている。

結婚して半年後には、独身時代から借金があることが判明し、一年後には彼が自己破産した。

そしてなぜか仕事は長くは続かずに転々とする。を繰り返し。


「何かがおかしい…?」と思い始めた矢先に、彼のお姉さんが「ネットで調べた」と、ある症例と病名、診断できる病院が載った一枚のコピーを持ってきた。



わかってるんだけどね…頭では。でも感情は別なの。あたしのこの“感情”はどこにやったらいいの?


仕事場では、初めての主任業務や新規開設部署がなかなか波に乗らず、上から下からの重圧に耐え。

プライベートでは、あたしの支えになるハズだったものが壊れ…。


あたしも壊れるかな…。それが怖かった。

何よりも自分が壊れたら、仕事は?このヒトは?誰が助けてくれるの?


その頃は、誰にも相談できず唯一の妹にだけは相談…というより、話を聞いてもらっていた。


「たまには実家に帰りなよ?お母さんも安心するよ」と、言う妹の言葉に素直に甘え、実家に泊まった。夜遅くまで母と話し込んで、内容はたわいもない職場の話だったり、テレビの話だったり。




「……なんだろね。この爽快感は…?」

いつもより早起き(実家だから職場がちょっと遠いのね)したにもかかわらず、すっきりとしている…。

そしていつものあの恐ろしいほどの眠気もなく。


翌朝、目が覚めたときにわかった…。

かばんや鍵を抱えて眠ることなく、心配で夜中何度も起きることなく眠られる環境。

あの生活はイビツだったのだ…と。


後にあたしは4年間の「片野さん」をやめた。

ごめんね…。あたしがもう少し人に頼ることができたら…。

あなたをここまで追い詰めることはなかったのかも。


ある頃から、人に頼ることを覚えてこなかったあたし。

今になればわかる。人に甘える技術も必要なんだと。


彼のお父さんとお母さんに、「力不足でごめんなさい」と言って彼を託した。

彼のせいでも、あたしのせいでもない。誰が悪いわけでもない。


ただイロイロなことが重なりすぎただけ。


もっと彼と話をして、彼の内面を理解できなくても分かろうとすればよかった。

もっと彼を頼っていたら…彼は寂しい思いをお酒に変えなくて済んだかな。

もっと人に助けを求めていたら…


たら…、れば…の話をしたって仕方がないのにね。




あの寒い年明けの神社で願ったこと。

「しあわせになりたい」

新しい生活が待っているわくわく感と

あの新しい服を着たときのしっくりこない感?でいっぱいだったあたし。


今は?仕事とシゴトとしごと?


なりふりかまわず、がむしゃらだった離婚直後。

「恋愛だって、またがんばるんだから!」とハリキッテいた。


今は?「忙しいから」と身のうちを振り返ることもなく、ただ「恋愛したいな~」と言っているだけ。


自分から動いて傷つくのが、壊れてみっともなくなるのが、独りになるのが怖かった…。

次からは、言えるように、そして助けてもらえるように、きちんと自分を見つめなきゃ。

待っているだけでは駄目なんだよね。



あのヒトが振り向いてくれない。

このままのあたしを好きでいてくれるヒトがいるハズ。



結局は、あの頃とちっとも変わっていない。


私…変わらなくちゃ。







次の章がラストです(予定…)。主人公の名前、実はまだ決めてません…。最後には出せたらいいな〜。

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